新潟ガストロノミー おいしさの裏側を求めて⑥――田上町の春をホテル小柳の「筍のフルコース」で感じる/田上町
2023年01月08日
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田上町は県内有数の筍の産地
湯田上(ゆたがみ)温泉は新潟県南蒲原郡田上町にある温泉。
1738年に開湯。護摩堂山の修行僧が入浴し「薬師の湯」と呼ばれ、昔から多くの湯治客、観光客で賑わっている。
その湯田上温泉がある田上町はまた、県内有数の筍の名産地でもある。
1738年に開湯。護摩堂山の修行僧が入浴し「薬師の湯」と呼ばれ、昔から多くの湯治客、観光客で賑わっている。
その湯田上温泉がある田上町はまた、県内有数の筍の名産地でもある。
昔は竹はカゴなど日用品の製造に使用していたが、石油製品の台頭によりそのニーズが減少。
そこで食用としての筍づくりにシフト。県内有数の筍の名産地となった。
ここで代々旅館業を営む「ホテル小柳」の野澤社長に田上町の筍のおいしさの秘密を伺った。
そこで食用としての筍づくりにシフト。県内有数の筍の名産地となった。
ここで代々旅館業を営む「ホテル小柳」の野澤社長に田上町の筍のおいしさの秘密を伺った。
「田上町の筍がエグミが少なく香り高いと好評でおいしいのはここの土壌が生育に丁度いいということが挙げられます。更に人による管理が行き届いていることです。当館は契約農家である谷口農園さんから1日100〜150㎏もの大量の筍を仕入れしています。1シーズン2トンにもなるんですよ」
なんでも野澤社長も自分の山に入り、筍を掘るそうだ。
「筍で大事なのは根の部分。スーパーなどで売られている筍は根の部分が切り取られていて実は根の部分がお刺身になるんです。当館の契約農家の谷口さんは根までしっかり残した新鮮な筍を納品してくれます」
「筍で大事なのは根の部分。スーパーなどで売られている筍は根の部分が切り取られていて実は根の部分がお刺身になるんです。当館の契約農家の谷口さんは根までしっかり残した新鮮な筍を納品してくれます」
12種類の筍料理が楽しめるフルコース
ホテル小柳では筍の旬である4月中旬~5月下旬には「筍フルコース会席」を楽しむことができる。
12種類の筍料理を味わえる30年も続く春の定番コースだそうだ。
筍の天ぷらや炊き込みご飯はもちろん人気だが、1番のおすすめは筍の刺身とチーズのはさみ揚げだという。
12種類の筍料理を味わえる30年も続く春の定番コースだそうだ。
筍の天ぷらや炊き込みご飯はもちろん人気だが、1番のおすすめは筍の刺身とチーズのはさみ揚げだという。
「朝収穫された新鮮な筍を使った贅沢なお刺身をぜひ味わっていただきたいと思います。この時期にしか味わうことができない、生の筍ならではの風味と食感が味わえます。筍は味がたんぱくですので、煮た後出汁で味付けをしたり、あえ物にしたりすると他の料理ともマッチングしやすいのです。」
春を感じに田上町に来て欲しい
最後に田上町の筍料理の味わい方を聞いてみた。
「筍料理と桜で春を感じ、インフィニティ―露天風呂でゆっくり景色を眺めながら温泉を楽しんで欲しいです」
「筍料理と桜で春を感じ、インフィニティ―露天風呂でゆっくり景色を眺めながら温泉を楽しんで欲しいです」
ホテル小柳
住所:新潟県南蒲原郡田上町湯田上温泉
電話:0256-57-5000
定休日:不定休
駐車場:あり
この記事を書いた人
「美食学」と訳され、料理と文化の関係性を考察することを指す“ガストロノミー”。
口にすることで地域の風土や歴史を感じられることから、成熟しつつある食文化の中で、注目を集めている考え方。多様な歴史と文化、豊かな自然に恵まれた新潟県はガストロノミーの宝庫。