上越エリアの伝統芸能・祭りに触れる旅へ~新潟の暮らしを彩るもの~
地域の方々が総出で10万本ものキャンドルを灯して幻想的な光景をつくり出す「灯の回廊」をはじめとして、映画100年の歩みを現在にそのまま伝える日本最古級の映画館「高田世界館」や各地を旅して唄や三味線を披露した盲目の女性「瞽女(ごぜ)」の文化を継承するミュージアムなどを巡ることで、その地域へ心が一気に近づくはず。
好奇心の赴くままに、伝統芸能と祭りの世界へ飛び込んでみましょう。
【動画はこちら】
https://youtu.be/fkrL3-tIERI
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旧師団長官舎内〈レストラン エリス〉
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1910年に完成し、1994年に上越市文化財に登録された旧師団長官舎を利活用した特別なレストラン。約10〜11品からなるおまかせフルコースは、上越地方の食材にこだわり、それぞれの素材に寄り添った調理法で組み立てられています。
コース内容は四季によって変化。日本古来の四季折々を、食を通して味わってみませんか?歴史的建造物がもつ当時の雰囲気の中で、ぜひ優雅なひと時をお過ごしください。
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瞽女(ごぜ)ミュージアム高田
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瞽女とは、各地を巡り唄と三味線を披露する目の不自由な女性旅芸人のこと。高田にはかつて瞽女の家があり、最盛期には89人が暮らしていました。農山村の人びとにとって瞽女の巡業は数少ない楽しみの一つだったそう。
ミュージアムでは、高田瞽女の文化や、瞽女を描いた洋画家・斎藤真一の作品を見ることができます。杉本キクイさんを最後に旅する瞽女の姿は途絶えましたが、その力強い生き様をぜひご覧ください。
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高田城址公園
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徳川家康の六男・松平忠輝公の居城として築かれた高田城跡に整備された公園。園内には、春日山城・福島城・高田城の三城の変遷やその地域の歴史などを楽しく学べる上越市立歴史博物館をはじめとして、小林古径記念美術館や小川未明文学館(高田図書館内)などの文化施設、芝生広場や外堀をめぐる遊歩道などがあり、散歩コースにはうってつけ。
春には約4,000本の桜が咲き誇り、ボンボリの灯りに照らし出される風景は「日本三大夜桜」のひとつに数えられています。夏には、東洋一と称されるお堀の蓮を眺めながらの散策もおすすめ。地元の方々の憩いの公園を、ローカルになった気分で探索してみてはいかがでしょう。
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大杉屋惣兵衛 本店
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1592年創業の老舗和菓子店。もち米と麦から作った淡黄透明な水飴を固めた「翁飴」は、地元の人やこの地を訪れる旅人をはじめ、歴代高田城主にも愛されてきました。2024年1月をもって飴製品の製造・販売は惜しまれつつ終了してしまいましたが、現在は長らく飴製品と並んで人気を博してきた餡製品が主力。越後の名将・上杉謙信公にちなんで作られた羊羹や、自家製梅干しから作る梅餡や味噌餡をつかった上越らしさあふれる菓子は、旅のお土産に喜ばれるはずです。
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シティーライト
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本町で30年以上営業している自家焙煎の珈琲専門店です。細い螺旋階段をのぼった先に広がるシックな空間。薄暗い照明にクラシックの流れる店内は、昭和にタイムスリップしたかのような気分になります。鹿児島から取り寄せたお豆を一杯一杯丁寧にドリップするのがオーナーのこだわり。ブレンドコーヒーは「ノアール」「ソフト」「スタンダード」の三種類で、なかでも濃厚でコクのある「ノアール」は人気メニューです。
「琥珀の女王」は、カクテルグラスにノアールと濃厚なクリームを注いだ珍しいメニュー。グラスを傾けるとバランスよく流れ込んでくるコーヒーとクリームの味わいを楽しんで。甘さがあるので、苦いのが苦手な人にも◎。コーヒー通にはたまらない一杯をぜひ。
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高田世界館
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1911年の開業以来、映画100年の営みを現在にそのまま伝える日本最古級の現役映画館です。建物は、日本の昔ながらの職人技術を用いて、西洋の建築に寄せて造られた擬洋風建築と呼ばれるもの。幕末から明治頃にかけ日本の各地に建てられた建築様式で、国の登録有形文化財にもなっています。見どころは木組みの天井と、昔のままの映写室。現在も話題の新作から昔の名作まで幅広く上映しています。オンデマンドの時代に、昔ながらの映画館でノスタルジーを感じて。
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cafe 世界ノトナリ
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日本最古級の映画館として知られる高田世界館の隣に佇むカフェ。高田世界館の大ファンだという女性が発起人となり、映画の聖地を訪れたあとに食事をしたりコーヒーを飲んだりしてゆっくりできる場所を作ろうとオープンしました。ランチタイムには、ボリュームたっぷりのハムとたまごのサンドイッチや、キーマカレーのホットサンドがおすすめ。あんこやレモンチーズのタルト、シフォンケーキなど、手作りスイーツのラインナップも豊富で、おやつタイムにも最適です。
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やどバーTATSUJI
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地元の方と飲み明かす夜はいかが? やどバーTATSUJIは「泊まれるバー、集える宿」がコンセプト。宿の隣には誰でも利用できるバーが併設。宿の雰囲気とは一変、木のぬくもりが感じられるアットホームな店内は、観光客と地元民の交流の場にもなっています。
宿泊できる部屋は4つ。すべて素泊まりで1泊3,300円からとリーズナブルなのも魅力。飲んで、語って、眠りについて。観光の拠点におすすめのお宿です。
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日本スキー発祥記念館
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日本にスキーというスポーツが上陸したのは1911年のこと。オーストリア・ハンガリー帝国の軍人テオドール・エドラー・フォン・レルヒ少佐が、上越市で本格的なスキーの指導を行い、その後全国に広まっていきました。日本スキー発祥記念館は、日本におけるスキー発祥80周年を記念して建設された施設で、日本のスキー文化について知ることができます。
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こそば亭
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美味しさの秘密は店名の由来ともなっているソバ品種・こそばにあります。日本でも有数の豪雪地帯・妙高山麓のみに伝わる希少な在来品種で、厳しい冬を乗り越えて強く育つことで、旨味や香りがぎゅっと凝縮されるのだそう。つなぎには、妙高山麓に自生する幻のつなぎ・オヤマボクチの葉の繊維を使用しているのもおすすめポイント!こそば特有の味と香り、オヤマボクチ特有の歯切れのいいコシをぜひご堪能下さい。
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かんずり雪さらし体験
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かんずりとは、とうがらし、海の塩、柚子、糀を原材料に作られる万能発酵調味料。ここでは製造の過程で行う「雪さらし」を体験することができます。塩漬けにしたとうがらしを3~4日の間雪にさらすことで、辛みがマイルドになって深みが増すのだとか。真っ白な雪原に赤が浮かぶ風景は、今も昔も変わらない妙高の冬の風物詩です。かんずり本店でしか買えない「生かんずり」はお土産にもぴったりです。
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妙高高原ビジターセンター
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いもり池をはさんで見る妙高山は、妙高を代表する絶景。標高2,454mの妙高山を水面にくっきり映し出すさまが美しいのです。また、いもり池には遊歩道が整備されており、周囲は約500m、1周15分ほどで気軽にまわることができます。そんないもり池のすぐそばには、妙高高原ビジターセンターが。ここでは、妙高の自然や雪国の暮らしについて学ぶことができます。ドライブの休憩がてら、足を伸ばしてみてください。
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湖畔のカフェSessions by the pond
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いもり池にあるキャンプ場「IMORI CAMPSITE 〜いもりの森〜」内にある、オーストラリア人がオーナーのカフェ&バーです。オーストラリアのクラフトビールやワイン、カクテルなど、バラエティーに富んだドリンクメニューを提供。コーヒーもこだわりがあり、本格的なエスプレッソマシーンで淹れたメルボルンクオリティのコーヒーが味わえます。肉肉しいミートパイは、オーストラリアのソウルフードで観光客に人気のメニューで、3時のおやつにおすすめの一品。営業は5月のGW初日~10月末頃までで、その後、12月〜3月はホテル太閤のロビーで「Sessions on the mountain」がオープンします。詳細はお店のインスタグラムをチェック!
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農家民宿 うしだ屋
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2016年に移住した夫婦が営む、築百年の伝統的農家住宅を改装したお宿。農村文化の残るここ田麦で、移住体験してみませんか? もみ殻を燃料に炊いた「ぬか釜ご飯」が食べられる機会はなかなかありません。お米はもちろんコシヒカリ。そして、自家製糀をたっぷり使った手作り味噌を使った味噌汁などを作ります。地元産のお野菜のおかず付きです。雪国新潟の、伝統的な古民家に泊まる旅。晴耕雨読の農家になったような、満ち足りたひと時をお過ごしください。
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灯の回廊
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10万本ものキャンドルが灯される「灯の回廊」は、上越市の冬の風物詩。安塚区・大島区・浦川原区・牧区・高士区・名立区・三和区の沿道にあかりが灯ります。子どもからお年寄りまで、住民総出で一つひとつ作り上げているキャンドルたち。日が暮れていくにつれ、会場の雰囲気はどんどん変化。やわらかなあかりが人びとの手によって灯され、幻想的な光景が目前に広がります。一夜限りのあたたかな雪の世界を、どうぞお見逃しなく。
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能生白山神社
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最終日のはじまりは、お参りから。国内随一のヒスイの産地・糸魚川で、古代から崇められてきた奴奈川姫(ぬなかわひめ)。市内にはこの奴奈川姫を祀る神社が3カ所あり、すべてを巡ることで良縁に恵まれると言い伝えられています。能生白山神社はその一つ。室町時代の特色を残す本殿や、多くの文化財がおさめられる宝物殿、大阪四天王寺から伝承された舞楽など、文化財の宝庫となっています。江戸時代から廻船業を営む人が多く、海上信仰の尊崇を集めていたそう。
毎年4月24日の春季大祭には、国指定重要無形民俗文化財の舞楽が奉納されます。訪れる時期が合えばぜひ、室町時代から伝承されている歴史ある舞の迫力を鑑賞してみてください。
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味千汐路 番屋
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「西のフグ、東のあんこう」と並び称される冬の味覚あんこう。高級魚のイメージが強いあんこうですが、糸魚川では古くから家庭の食卓に並んでいた馴染み深い大衆魚です。ランチはそんなあんこうを丸ごと味わえる、味千汐路番屋の「あんこうづくしセット」(3,740円)で決定!鮮度がいい冬以外はなかなか食べられない貴重なあんこうの刺身をはじめ、あん肝や鍋など、あんこうを味わい尽くせる贅沢なコースです。希少な海の幸をたんと召し上がれ。
※「あんこうづくしセット」は3,740円(税込)/前日までに要予約(2名~)
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道の駅「マリンドリーム能生」
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国道8号線沿いにある道の駅。おすすめは、なんといっても「ベニズワイガニ」の直売所が軒を連ねる「かにや横丁」。その規模は日本海側最大級ともいわれています。漁師が能生漁港で水揚げしたばかりのベニズワイガニを直接持ち込んで販売しているため、鮮度が良いうえ値段は手頃なのが一押しポイントです。「鮮魚センター」にはとれたての魚介類が並び、地方発送も可。売店では工芸品なども販売しており、お土産選びには困りません。
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駅北広場キターレ
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2016年12月22日、糸魚川の街は約30時間もの間大火に包まれました。あの日から約3年経った2020年、復興の証として駅北広場キターレがオープンしました。同じ悲劇を繰り返さぬよう、ここでは大火の記録を学ぶことができます。エントランスには映像や展示物で伝えるコーナーを設けており、大火当時やその後の再建の様子をご覧いただけます。多目的ホールはとびらを開放することで屋内外が一つの空間となり、災害発生時には一時的な避難場所としても利用できるそう。災害を体験した街の復興への想いと底力をぜひ体感してください。
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天津神社・奴奈川神社
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同じ境内の中に併存する天津神社と奴奈川(ぬながわ)神社。12代景行天皇の御代の創立とされる古い神社で、多くの指定文化財が納められています。天津神社の本殿の横側にあるのが、子聖社(ねのひじりしゃ)。足腰、下半身の病に霊験があるそうで、腰痛持ちの方は必見です。奴奈川神社本殿は天津神社と並んでいて、中には奴奈川姫神像が安置されているのだそう。国内随一のヒスイの産地・糸魚川で古くから祀られる奴奈川姫。良縁をお祈りしましょう。