一般公開はわずか年数回!奇跡の生還を果たした鉄道遺産「くびき野レールパーク」/上越市


2023年10月04日 1976ビュー
こんにちは、エムコネです。

我が家の長男は子鉄くん。0歳から一度も脱線することなく、一直線に思い続けて子鉄歴8年になります。昔は、好きなものを聞かれると「しんかんせんっ」だったのが、今や「鉄道です!」と答えるように。子鉄と共に鉄道イベントを駆け巡り、子の成長とともにいつの間にか私もママ鉄になっていました。

新潟県内で行ける鉄道イベントを探していた時に、ふと目に留まった聞き慣れない名前が。調べてみると、一般公開は年に7回程度で、古い車両に体験乗車ができたり、催し物があったりとなんだか楽しそう♪

早速公開日に家族で遊びに行ってきました。するとそこには、想像だにしない歴史とドラマがあったのです・・・!!

くびき野レールパークってどんなところ?

新潟県上越市にあるくびき野レールパークは、かつての旧頸城村を走っていた私鉄「頸城鉄道(くびきてつどう)」の機関庫跡地を利用して平成20年にオープン。

村おこし、そして地域のお宝を未来に残すべく「見て、触って、乗って楽しめる」をコンセプトに、NPO法人くびきのお宝のこす会が運営し、今年で15周年を迎えました。
旧頸城鉄道で活躍した蒸気機関車2号機(通称コッペル号)や、ディーゼル機関車DC92、内燃客車ホジ3など、全国的に珍しい貴重な車両を保存しています。また、施設内には、旧頸城鉄道本社社屋や旧車庫も残っており、これらの歴史的価値が評価され、今年3月に国登録有形文化財に指定されました。

貴重な車両や建物が、令和の時代に至るまで保存されていること自体もすごいことなのですが、さらに驚くべきことは、この車両たちの一部は動態保存されているということ。つまり、今もなお走行することができ、車両に体験乗車ができるのです!

大正から昭和まで、地域を支えた頸城鉄道

くびき野レールパークの楽しさをご紹介する前に、少しだけ歴史についても触れさせてください。

頸城鉄道(くびきてつどう)は、大正から昭和まで現在の上越市周辺を走っていた私鉄で、まだ自動車も自転車も今のように普及していなかった時代には、地域の人々にとって、とても重要な交通手段でした。

ここを走っていたのは「軽便鉄道(けいべんてつどう)」と呼ばれる線路も車両も小さな規格の鉄道。一般的な鉄道よりも簡便で安価に建設できたため、主に国鉄(現JR)が通っていない地方で、私鉄として盛んに作られていたそうです。
運んでいたのは地域のお客さんだけでなく、お米や材木、郵便物などの貨物も。地域の発展に大活躍したこの鉄道は、地域の誇りとして人々に親しまれていましたが、路線バスやトラックの普及とともに衰退し、昭和46年に全線廃止。57年の歴史に幕を閉じました。

その後、車両たちがこの地域で保存され、今このレールパークで再び ・ ・ ・というわけではなかったのです!レールパークを開業するまでに、想像だにしない物語がありました。

廃線後33年ぶりに帰還した“奇跡の軽便鉄道”

NPO法人くびきのお宝のこす会 主任運転士の下間(しもつま)さんにお話を伺いました。
廃止後、ほとんどの車両が解体され鉄くずになってしまいましたが、蒸気機関車コッペル号のみが頸城鉄道を運営していた会社(現頸城自動車株式会社)に残り、一部は鉄道愛好家の元へ。

そのうち鉄道愛好家の元に渡った車両たちも消息不明になってしまったそうです。
(画像提供/NPO法人くびきのお宝のこす会)

しかし、それから30年余りの時を経て、ふるさと旧頸城村に里帰りを果たすことに!!新潟から遠く離れたある場所に、お宝が眠っていたのです。

発見から、所有者さんの思い、新潟までの車両の運搬、帰還に至るまで、頸城鉄道を愛する人々の思いが起こした、幾重にも重なる奇跡の物語。

くびき野レールパークでは、車両がどのように帰還したのかを物語る映像の上映や写真の展示があります。ぜひ、実際に目で見て、ドラマのような実話に触れてみてくださいね。

それでは、一般公開日に遊びに行ってみて感じた、オススメしたい3つの魅力をご紹介します!

【魅力1】五感に触れる貴重な体験乗車

なんと言っても、貴重な車両に乗れるのはとーっても魅力!全国に古い車両たちが展示されている鉄道博物館はいくつもありますが、体験乗車ができる場所はなかなかありません。

体験乗車は30分おきに発車時刻が決まっており、料金は無料。寄付金箱があるので、レールパークの維持・存続のために気持ちの分だけ協力してもらえると、大変うれしいとのことです。

基本の列車編成は、DC92+ホジ3+ト5+ハ6…何かの暗号みたい(笑)
昔ながらの硬券を、改札鋏でパチン!このような演出も嬉しいポイントですね◎
ガルルルルルン!!

元気なエンジン音を響かせて、構内をしゅっぱ~つしんこう!
ミシミシと木製の車体がきしむ音、ディーゼルエンジンの匂い、心地よい揺れ、車窓から臨む頸城野の田園風景。

私はその当時を知りませんが、なんだか五感が研ぎ澄まされ、頸城鉄道が元気に走っていた時代にタイムスリップしたような…本当にそんな感覚に出会えたのです。
「鉄道は走ってこそ!」との思いで動態保存に尽力されている、お宝のこす会の皆さんあってこそできる、感動体験でした。

【魅力2】国重要指定文化財の中で見られる貴重な鉄道資料

旧頸城鉄道本社社屋は、頸城鉄道歴史資料館になっています。昭和6年に2代目本社として百間町駅(ひゃっけんまちえき)に隣接して建設され、昭和38年まで使用されました。その後平成26年に改修され、資料館として利用されています。
中には、頸城鉄道を物語る貴重な資料や鉄道部品などを展示。お宝を掘り起こした際の記録ビデオ映写会もこちらで拝見することができます。

【魅力3】子どもが楽しめる催し物も!

こちらは、レールバイク(軌道自転車・幼児不可)の体験コーナー。開催日によっては、ミニサイズの子ども専用手押しトロッコ「ケロッコ号」の場合もあるそうです。

こちらも普段なかなかできない貴重な体験ができて、我が子は大喜びでした!
また、プラレールコーナーや、ペーパークラフト作成コーナーなども。
そして、子ども大人も楽しい、地元の読み聞かせサークル「ワンダーランド」さんによる、紙芝居のはじまりはじまり~!
頸城鉄道の物語を、子どもたちに伝わるように楽しい語りと美しい絵で、上演してくださいます。お話の最後にはクイズ大会もあり、とっても盛り上がりました!

2023年10月14日(土)・15日(日)は今年度最後の公開日!

次回の一般公開日は、通常の開催日よりも催し物が盛りだくさん!
NPOくびきのお宝のこす会 会長の西山さんに見どころについてお話を伺いました。

「10月14日と15日の公開日には、レールパーク秋の名物である、頸城の餅つき大会を開催します。今年収穫したばかりの新米を使用した、毎年人気の催し物です。また、キッチンカーや頸城のお土産販売もありますので、レールパークと共にこの地域の魅力も感じていただけたら幸いです。」とのこと!これは楽しみですね~。

詳細はホームページに掲載されているので、ぜひチェックを!鉄道ファンもそうでない方も、楽しめる魅力がギュギュッと詰まっていますよ。

今もなお、多くの人に愛されている鉄道遺産、くびき野レールパークへぜひ遊びに行ってみてください。
くびき野レールパーク

くびき野レールパーク

新潟県上越市頸城区百間町257
025-530-3684
開館時間/9:00~15:00
料金/無料(お気持ち分の寄付をお願いします)
公開日/5月5日、6・7・9月の第3日曜日、10月第3土・日曜 ※詳細はHPへ

交通アクセス
【電車】えちごトキめき鉄道「直江津駅」よりバス20分 北越急行「くびき駅」よりバス15分
【路線バス】直江津駅前より路線番号20バス乗車 「百間町南」下車 徒歩1分、路線番号21バス乗車 「海洋センター前」下車 徒歩10分
【自動車】北陸自動車道「上越IC」から15分 北陸自動車道「柿崎IC」から20分

この記事を書いた人
エムコネ

富山県生まれ、新潟市在住のママライター。 グルメな夫、子鉄の長男、肉食の長女、リアクション芸人の私、の4人家族。 外食費と娯楽費が家計を圧迫していますが、おいしいモノとたのしいコトを求めて日々開拓中! 

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