長岡市寺泊水族博物館 大人のバックヤードツアー/長岡市


2024年04月13日 1528ビュー
「にいがた観光ファンクラブ Niicle(にーくる)」会員限定のプロジェクト「施設の裏側を知る!バックヤードツアー3選」。普段は入ることのできない、プレミアムな体験ができます。第3回は「長岡市寺泊水族博物館 大人のバックヤードツアー」の様子をご紹介します。

新潟県長岡市にある「長岡市寺泊水族博物館」は、日本海の豊かな生態系を身近に感じることができる人気の水族館です。日本海に面した特有の環境下で、多種多様な海洋生物を飼育し、来館者に海の生き物たちの素晴らしさを伝えています。特徴的な八角形の外観が目印。海に突き出るような形で建てられており、2階から上が水族館になっています。今回のツアーでは、普段は入ることのできない1階部分に入り、普段は見ることのできない水族館の裏側を探検。海洋生物の不思議に迫ります。
まずは、入り口すぐのところにある水槽前に集まった参加者のみなさん。さっそく、寺泊水族博物館の紹介からツアーがスタートします。案内してくれたのは、館長の青柳彰さん。寺泊水族館の取り組みについて、長年海洋生物に携わってきた専門家の視点から説明してくれました。
寺泊の海には、実にさまざまな海洋生物が漂着します。オウムガイといった生き物が運ばれてくることなども紹介。ちなみに、青柳さんによれば、これまでに親子向けツアーを開催してきたところ、「もっと詳しい内容のツアーを作ってほしい」という要望が多数寄せられ、大人向けのバクヤードツアーを企画したのだそう。
経験豊かな学芸員ならではの、濃厚でマニアックな解説には、メモをとりながら聞く参加者の姿もありました。
予備水槽の説明では、水族館がどのようにして生き物たちの生活環境を整え、維持しているのか、裏側を垣間見ることができます。寺泊産トラザメに関する詳細な解説では、この地域特有の生物の繁殖法や生態について学び、卵や雄雌の見分け方を聞き、サメ肌に実際に触れて、海の生き物たちの知られざる生態について知ることができました。
ツアーのハイライトは、飼育生物へのエサやり体験です。今回は飼育員の指導のもと、ミズダコへのエサやりを体験します。「タコはとても賢い生き物なんですよ」と青柳さん。「ちょっと見ていてください」とバックヤードを歩きます。すると、ミズダコはじわりじわりと水槽の上の方へ。「エサを人間がくれることがわかっているんでしょうね。近づくと、おねだりをしてくるんです」と青柳さん。エサであるアジを棒に刺し、水槽に入れると、ものすごい力で引っ張られます。これには参加者のみなさんもびっくり!
水槽の前では、他の参加者がエサやりの光景を見守ります。普段はあまり見ることのない、タコの捕食シーンにびっくり!こうして実際に海の生き物とふれあう体験を通じて、生き物たちの食性や生態について深く理解することができ、海洋生物に親近感をもつことにつながります。
続いて青柳さんの案内で向かったのは、水族館の1階部分。こちらは、普段は立ち入ることのできない、まさしくバックヤード。
水族館の運営には、見えないところで多くの機械設備が活躍しています。こちらでは、水質を清潔に保つフィルターシステムや、生き物たちに快適な環境を提供するための温度管理システムなど、水族館の裏側で働く高度な技術について学びます。
一同から驚きの声が上がったのは、濁った水を綺麗にする濾過処理の回数。なんと、1日あたり25回ほど水を濾過しているのだそうです。寺泊水族館が飼育する海の生き物の種類は実に300種以上。これだけ多種多様な生き物が暮らす水槽を綺麗に保っている背景には、こうした知られざる努力があったのです。
ツアーの最後には、あらためて水族館全体の仕組みについての説明がありました。バックヤードツアーを終えた上で再度話を聞くと、参加前とは異なる視点を得ていることに気付かされます。水族館がどのようにして生き物たちを健康に保ち、来館者に海の不思議を伝えているのかを総合的に理解するだけでなく、水族館が行っている教育活動や、地域社会との連携についても紹介されました。海の生き物たちに対する知識だけでなく、地域の海洋環境についても想いを馳せるきっかけになりました。
最後は、バックヤードツアー参加者だけがもらえる、特別グッズのプレゼントで終了。
ツアーを通じて、参加者は海洋生物の保護と自然環境の重要性について深く考える機会を得ました。寺泊水族博物館のバックヤードツアーは、ただ海の生き物たちを間近で見るだけでなく、私たち自身の生活と地球環境との関わりを再考させる、非常に貴重な体験を提供してくれました。

長岡市寺泊水族博物館

新潟県長岡市寺泊花立9353−158
0258-75-4936
開館時間/9:00-16:30(最終入館16:00)
休館日/ホームページをご確認ください。
駐車場/無料(普通車150台、大型バス8台)
入館料/一般700円(団体500円)
    中学生450円(団体300円)
    小学生350円(団体250円)
    幼児(3歳以上)200円(団体150円)
※ 団体は20名以上

今回のツアーで訪れた場所

この記事を書いた人
新潟県観光協会スタッフ

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