心と体を調えよう。お寺でマインドフルネス体験!/五泉市


2020年09月16日 9808ビュー
こんにちは。加茂市在住ライターの中林憲司です。

突然ですが、日々の生活に疲れていませんか?

「休みの日くらいは家でゆっくりとゴロゴロさせて・・・」

と思っているあなた!

 

心と体を調えてリフレッシュする。


そんな一日を過ごしてみてはいかがでしょうか!?

現在、(一社)五泉市観光協会が行っている企画「ガイドと歩く杉並木と慈光寺浄心体験」

このプレイベントとして開催された「坐禅&写経体験in慈光寺~心と体を解きほぐすひとときを~」に先日参加してまいりました。

滝谷 慈光寺

五泉市南端と加茂市の境にある霊峰白山。その麓に座する曹洞宗のお寺。
江戸時代後期の建築様式が残っている本堂・坐禅堂・山門・回廊などは県内でも極めて貴重なもので『国登録有形文化財』に指定されています。

私、『お寺』にはあまり馴染みがなく、足を踏み入れるのは年に一回(お盆の時)ほど。詳しい宗派や作法などの知識もありません。
しかし、私たちの身近にある『お寺』には、広く綺麗な境内や荘厳な雰囲気のお堂が以前から気になっており「いつかお寺で坐禅体験をやってみたい!」と思っておりました。(一休さんの影響!)
 
そんなお寺初心者の私でも楽しめるお寺での坐禅・写経体験、そして慈光寺の歴史を学べるとても素晴らしい企画に参加してまいりましたのでレポートさせていただきます!
朝9:30 参道前の「黄金の里会館駐車場」にて受付。
この日は定員の20名が参加。この日、ガイドをしてくれたのは五泉市観光協会の鈴木さんです。
「黄金の里会館」をスタートし、慈光寺本堂までは杉並木の参道が500メートル続きます。
とても太くて高い樹高の立派な杉が立ち、さっそく神の領域に足を踏み入れたかのような荘厳な雰囲気。
樹齢500年を越すといわれる杉が136本立っており、昭和50年に新潟県天然記念物に指定されております。

実はこの500メートルの杉並木、ところどころに見どころがあるのです。
ガイドの鈴木さんが豊富な知識でわかりやすく解説してくれました。
 
その中でも特に注目のスポットがこちら!
おわかりいただけますでしょうか?
この杉に竜が昇っているではありませんか!

『竜神杉』と呼ばれるこちらの杉。何か見えない力による仕業でしょうか・・。(合掌)
 
さらに歩みを進めると、またまた驚きの見どころが!
おわかりでしょうか?
若干影が重なっておりますが、斜めの縞模様が入ったこちらの杉。
 
なんとこれは、大蛇が巻き付いた跡なのだとか!

ここ慈光寺がある山「霊峰白山」には、『大蛇の伝説』があり、この木に巻き付いた大蛇のお話をガイドの鈴木さんが面白く解説してくださいました。
ここではお伝えしきれませんが、杉並木の参道には「お地蔵様」や「天狗伝説」など他にもいくつか見どころがあり、逸話を交え解説していただきました。
慈光寺に到着です。
広い境内と大きな本堂が目に飛び込んでくると、自然と気持ちが引き締まります。
この境内にある石や本堂の柱などにも面白いエピソードがいくつもあります。
聞き逃さないようにしっかり耳を傾けました。
慈光寺52世住職、佐藤信雄さん。
坐禅を行う前に、住職様がありがたいお話や坐禅の心得などをお話しくださいます。
 
調身(体を調える)、調息(呼吸を調える)、調心(心を調える)
坐禅にはこの3つの作法がある事をお聞きしました。
 
一同はしっかりと坐禅の作法や心得を学んだ後、いよいよ『坐禅堂』へ向かいます。
『坐禅堂』に入ると僧侶の方が坐禅の方法・手順を実演にて説明くださいます。
意外と細かい手順が色々ありました・・間違えないよう一生懸命頭に叩き込みました。
壁に向かい薄目を開けてぼんやり前を見つめ、体(姿勢)、呼吸、心を調えるよう集中します。

・・・む、難しい!
 
どうしても雑念がよぎってしまう私は、まだまだ修行が足りないようでした。笑

坐禅が始まって20分ほどすると、
 
・・・バシッ!

 ・・・バシッ!

・・・バシッ!

 
離れた席の方から打撃音が徐々に近づいてきます。
坐禅といえば「喝!」でおなじみ『警策(きょうさく)』。ちょっと恐怖のアレです!

しかし『警策』は決して罰ではなく、集中が切れそうになったり、眠くなってしまった人への『励ましの意味』との事。
 「坐禅、集中ガンバ!」という前向きな意味なので、決して恐怖に感じる必要はありません。
実際に『警策』をやっていただくと、シャキッ!とするなかなかの刺激!!!
ちょうど宇宙に誘われそうだった私。無事に目が覚めました。笑
 
坐禅は40分ほどで終了。終わってみると頭の中がすっきりとした感覚に!
 
坐禅などの“瞑想”は最近とても注目されていますよね。
『マインドフルネス』というワードもよく耳にしますが、”瞑想”には集中力を高める効果や精神を安定させる効果が科学的に実証されており、多くの著名人が行っていることでも話題です。

今回の坐禅の経験をこれからの日々の生活習慣に取り入れていきたいと思いました。
 
坐禅の次は、写経体験です。
先ず、硯で墨を磨りながら、心を落ち着けていきます。
 
普段使い慣れていない筆で、たくさんの漢字をひたすら書く・・・大丈夫?
 
と思いましたがそんな心配は無用で、用意されている紙にはあらかじめ薄く写経の字が書いてあり、それをなぞって字を書く方法でした。
いかがですか?こんな風に意外と綺麗にかけました。(なぞり書きなので!笑)
本当の修行僧の方は、もちろん白紙に書くそうなので実際はもっと難しいのでしょうね。
 
坐禅と写経。雑念を取り払い集中するという貴重な経験をすることができました。私の108つの煩悩も多少はマイルドに緩和されたことでしょう。笑
 
帰りの杉並木の参道も引き続きガイドさんが様々な情報や、伝説にまつわるエピソードを解説してくれます。
見どころや歴史を知り、そしてマインドフルネス体験。
とてもいい時間を過ごすことができました。

黄金の里会館で「手打ちそば」をたしなむ!

スタート地点の『黄金の里会館』に戻り、いよいよランチタイム!
『黄金の里会館』は1階が売店、2階がレストランとなっており、売店では手打ちそばの実演を見ることができます。
店長の鈴木さんによる手打ちそばの実演。
地元産のそば粉を使った打ち立てのそばをいただく事ができる『慈光寺そば』が目の前に運ばれてまいりました。
そばをすすった瞬間にそば粉のいい風味が鼻の奥に通ってきます。
野菜天ぷらも素材の味がとても美味しく、どんどん箸がすすみました。
 
手打ちそばの他にも、手打ちうどん「むぎきり」が楽しめます。
山形県庄内地方の特産で、うどんより細い麺でツルっとした触感が特徴。作るのに三日間かかるのだとか。
次はぜひ「むぎきり」を食べてみたいです!
いかがだったでしょうか。
杉並木のガイド付き散歩、坐禅・写経体験、そして最後は「慈光寺そば」に舌鼓という充実の一日でした。
 
今回訪れた『慈光寺』『黄金の里会館』がある五泉市蛭野(ひるの)地区は、樹齢200年~600年というイチョウの木が200本以上ある銀杏の産地としても知られています。
11月上~中旬頃にはイチョウの木が紅葉の見ごろを迎え、黄金色に色づいた風景を目にすることができるそうです。
五泉市観光協会企画の「ガイドと歩く杉並木と慈光寺浄心体験」は11月30日まで開催されており、ご希望の日程で最小人数2名から実施いただけるとの事です。
なお、『坐禅・写経の体験』は個人で直接「慈光寺」へ申し込むことも可能だそうです。お気軽にお問合せしてみてください。
 
あわただしく過ごしてしまいがちな日々から、一度立ち止まって「心と体を調える」。
そんな一日を過ごしてみてはいかがでしょうか。
この記事を書いた人
中林 憲司(なかばやし けんじ)

1978年新潟県加茂市出身。サラリーマンからライター&ブロガーに転身し第二の人生をスタート。愛する新潟と人生を探訪中。