道の駅のパイオニアがここに!「道の駅豊栄」でホッと一息/新潟市


2024年08月30日 2986ビュー
こんにちは!ライターの竹内ありすです。

ドライブの旅路には欠かせない「道の駅」。運転の疲れを癒したり、お土産を選んだり、おいしいものを食べたり…… 訪れるたびに「ありがたいなあ」という気持ちになるスポットです!
新潟県には現在40を超える道の駅があり、個性豊かなレジャー施設として注目を集めています。

その中で、パイオニアとして長年変わらぬ存在感を放つ道の駅が新潟市北区にあります。
その場所は「道の駅豊栄(とよさか)」!

いつ訪れてもホッとするレトロな雰囲気でありながら、ドライブのお供に嬉しいコーヒースタンドも今年オープン。そんな「道の駅豊栄」を今回はご紹介します!

国道7号にある「道の駅豊栄」は道の駅のパイオニア!

国道7号、新新バイパスを使用して新潟市北区の「道の駅豊栄」にやってきました。豊栄ICと東港ICの中間にあり、上りと下りの両方向からアクセスすることができます。
この日は平日。午前中からサラリーマンやトラックドライバーの車でにぎわっていました!

さて、建物に近づくとこんな石碑が。
「道の駅発祥の地」…… なんだか、ただならぬ風格を感じます。
「もともとこの場所は、“豊栄パーキングエリア”という名前で始まりました」と教えてくれたのは、駅長の富樫さん。こちらの歴史を教えていただきました。

豊栄パーキングエリアが開設された1988年当時、新潟市周辺でバイパスの整備が進められていました。その際、的確な道路情報の提供が求められていたことから、道路情報ターミナルを備えていることが大きな特徴です。
大型モニターが県内複数箇所の道路状況を映し出しています。

今はインターネットで得られる情報も多いですが、こうしてリアルタイムで道路の様子を確認できるのはありがたいですね。
豊栄パーキングエリアとして誕生して5年後、国による「道の駅」制度が始まりました。日本で初めて一般国道に設置されたパーキングエリアであったこと、道路情報の提供やトイレ、売店があったことなどから道の駅として登録され、豊栄パーキングエリアは「道の駅豊栄」に。

「道の駅発祥の地」として今へと続いています。
全国的な「道の駅第一号」といえるかは諸説あるそうですが、新潟県の中ではこちらが第一号!制度が始まる前から道の駅の機能を満たす施設だったことから、「道の駅発祥の地」としているのです。
車だけでなく、バイク乗りたちも多く訪れるという「道の駅豊栄」。今でもライダーの間で“豊パ”と呼ばれて親しまれているそうです!

24時間利用できるトイレや自動販売機はもちろん、道路情報ターミナルのほかにも見どころいっぱいの「道の駅豊栄」をめぐってみましょう。

定番の新潟土産も新鮮な野菜も手に入る売店

「道の駅豊栄」の建物にはレトロな雰囲気が漂っています。「売店」の看板にもなんだかグッときますね。
こちらの売店には、ドライブのお供につまみたいスナックや、お菓子やお酒といった定番の新潟土産が所狭しと並んでいます。
新潟競馬場も近いので、JRAグッズも充実!
さまざまなアイテムが揃う売店の中で、特に人気が高いのがこちら。
新鮮な野菜たちです!
「道の駅豊栄」がある新潟市北区は、豊栄トマトをはじめ野菜やフルーツの生産が盛ん。「近くでとれたものを中心に並べているので、訪れたお客さんにも安いと驚かれます」と、売店を統括する肥田野さんが教えてくれました。みずみずしい野菜を求めて、わざわざ訪れたくなりますね!

ゆったり座っても、立ち食いも!一人でも気軽に食事ができる「軽食堂 中村屋」

車で移動中、ゆっくり食事をとる時間がないときや、何か軽く食べて疲れを癒したいときにありがたいのがこうした食堂の存在です。
「道の駅豊栄」の食堂は訪れるお客さんのニーズに合わせ、麺類を中心としたメニューを展開しています。
中でも1988年の開店当初から愛され続けているという名物「ジャンボ狐そば」をいただきました!
見るからに厚揚げのボリュームの大きさを感じます!こちらは地元の方の手作りだそう。

アッツアツでそのままかぶりつくとヤケドしそうだったので、箸で小さく切っていただきました。豆の甘みがふんわり広がるとともに、噛み締めるとつゆのしっかりとした塩味がじゅわっ。
そこでそばをズーッとすする!ホッとする、あとひく味わいです。(ジャンボ狐そばはなくなり次第終了。売り切れの際はご容赦くださいとのこと)
小ぢんまりとしたスペースながら、立ち食いのテーブルも充実しており、一人でも気軽に食事を楽しむことができました。テーブル席もあるので、家族連れも安心です。
「ジャンボ狐そば」もさることながら、こちらも人気だそうです。「天玉そば」!

大きなかき揚げに卵が添えられたボリューミーな一杯は、さまざまな年代の方から愛されていると食堂の方が話してくれました。

さて、お腹いっぱいになったところで、食後に甘いものがほしくなってしまいました……
お客さんからも、食堂で働くスタッフさんたちからも人気の高い「ソフトクリーム」をいただきます!
ひんやりなめらか、濃厚な味わいのミルクソフト。ワッフルコーンの下にもぎっしりと詰まっていて、大満足なデザートです。このソフトクリームを求めて「道の駅豊栄」を訪れるお客さんもいるのだとか。

「道の駅豊栄」にまつわるダチョウの今

建物を歩いていると、こんな貼り紙を発見しました。
なになに、ダチョウがいなくなった!?

そう、「道の駅豊栄」といえば併設された農場でダチョウを飼育していて、ダチョウを見たりたまごを購入したりすることができるというスポットでもありました。
(写真提供:道の駅豊栄)

飼育にあたっていた方々の高齢化などにより、残念ながらここ「道の駅豊栄」のダチョウファームは閉まってしまいましたが、現在ダチョウたちはより飼育環境の整った県外の農場へ引越しをして元気に過ごしているそうです!

今年1月にオープン!ひと息つけるコーヒースタンド

別れがあれば、新たな出会いもある……
「道の駅豊栄」に今年1月、オープンしたお店があります!
「COFFEE STAND ひといきの時間を。」。コーヒーやパンなどをテイクアウトすることができます。
メインで提供するのは地元・北区の「豊栄福祉交流センター クローバー」が運営するコーヒー焙煎工場「ドンバスコーヒー」の豆を使ったコーヒー。

「コーヒースタンドオリジナル」を淹れていただきました!
深煎りでしっかりとした苦味が感じられ、まさにドライブのお供にぴったり!喉の渇きを癒すとともに、遠出するときにも気合いが入りそうです。

オリジナルのほかは中煎りの「ドコブレンド」、さらにはラテ系のドリンクやアイスティー、ジュースなども揃っていました。
北区出身の店主・大倉さんは、「コーヒースタンドを通して地元に貢献したい」と話します。北区で焙煎されるコーヒー豆だけでなく、お店の裏で焼くパンにも地元の割烹のだし巻き玉子や「しるきーも」(北区で生産されるブランドさつまいも)などを使用したメニューが。
地元の食材の魅力をパンにのせて発信しています!
ドライブ中はもちろん、ついふらりと訪れたくなるコーヒースタンドでした。
道の駅のパイオニアとして、歴史を感じさせつつも新しい風が吹く「道の駅豊栄」。これからも、ドライバーたちの安全を見守りながら、その物語を紡いでいくことでしょう。
道の駅豊栄

道の駅豊栄

住所:新潟市北区木崎3644乙
営業時間:3月から11月末日7:00〜18:00、12月から2月末日 7:00〜17:00
TEL:025-388-2700

※「COFFEE STAND ひといきの時間を」
営業時間:平日10:00〜16:00、土日10:00〜17:00
定休日:水曜

道の駅豊栄

この記事を書いた人
竹内ありす

1995年新潟市生まれ。放送局での番組制作を経て、フリーランスのライター・ディレクターへ。 昭和歌謡と喫茶店、新潟の日本酒が大好き!もの・こと・人にまつわる、魅力あるストーリーをお伝えします。
Twitter→ https://twitter.com/atelier_aliswan