新しくなった十日町市博物館で豪華な国宝のランデブーを見た!/十日町市


2020年10月12日 365ビュー
今年6月に新設移転オープンした十日町市博物館で、県内初の展示となる国宝「縄文のビーナス」と、「火焔型土器」が同時に見られる特別展が開催中です。付けられたキャッチコピーは「日本の美の原点が一堂に」!
期待に胸を膨らませて、ワクワクしながら博物館へと向かいました。
スタイリッシュな外観がとても特徴的でステキですね。壁の意匠は縄文土器や雪など、地域に根づく文化が模様として使われています。
展示室に入る前にまず体験してほしいのが、エントランスホールに置かれた十日町地域の立体地形をベースにしたプロジェクションマッピングです。タッチパネル操作で、町の歴史・自然などの概略を知ることができます。
館長の佐野誠市さんによると「十日町市にお越しの際は、まずは当館に来ていただきたい。ここで地域のことを知ることで、点だったそれぞれの観光施設が面となってつながり、より深く楽しんでいただくことができると思います」とのこと。
なおインバウンド需要も考慮して、展示解説には英語も使われています。ここを訪れた海外の方が「ここの英語解説は完璧で、非常に分かりやすかった」と感想を残したそうです。
常設展示室はテーマ別に、「火焔型土器」「織物」「雪」の3室があります。
通常の博物館と違い、特に順路は決まっていません。「十日町プロローグ」と名付けられた導入展示室には、壁一面にそれぞれのテーマが映像で広がっており、タッチパネルで操作することもできます。それを楽しんで、興味を惹かれた場所から自由に巡るという構成です。

縄文時代と火焔型土器のクニ

まずは縄文と土器がテーマの展示室に行きました。
入ってすぐ、右側にあるのが「国宝展示室」「火焔形土器」は透明なガラスケース越しではありますが、部屋の中央に置かれており360度、好きな角度からゆっくりじっくりと眺めることができます。

縄文時代の二大発明と言われているのが弓矢と土器です。弓矢を手にしたおかげで遠くから獲物を狙うことができるようになり、食べ物のレパートリーが広がったのです。さらに土器で煮炊きが出来るようになったおかげで、過熱調理したメニューも楽しめるようになりました。
展示を見ながら縄文人の暮らしぶりに思いを馳せた後に、実際に縄文時代を映像体験できるのが「バーチャル縄文ファッション」のコーナーです。
自分自身がアバターとなり、およそ10種類の縄文服からお気に入りの1枚を選んで撮影。それがCGキャラとして映像の中に送り込まれ、自らが狩猟や調理をする縄文人となって、当時の暮らしぶりを学ぶことができるという楽しい仕掛けになっています。
本物の火焔型土器と同じ質感、大きさ、重さを再現したレプリカが置いてあり、こちらは実際に触ったり持ち上げたりして、体感することができます。さらに壊れた土器をパズルのピースのように組み立てて土器を復元するコーナーもありました。これがなかなか難しい!思わず夢中になってしまいました。
※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、配布されたビニール手袋を着用しています。

織物の歴史

次に「織物」の展示室をたずねました。
十日町の伝統産業である織物は、歴史を遡るとなんと縄文時代にまで行き着きます!
それが脈々と受け継がれて、あの美しい麻織物までどのようにつながっていくのか、視覚的に楽しく学べるようになっていました。
糸を着色し、複雑な模様を生み出す工程が分かる面白い展示もありました。
タッチパネルでパターンや糸の色を選び、オリジナルの図案を作ります。それがきれいな着物に仕上がると、最後は竹久夢二が描いた美人がそれを着てみせてくれます。

雪と信濃川

「雪と信濃川」をテーマにした展示室の目玉は、大正時代の古民家を移築したコーナーです。
土間、茶の間、仏間と続いていて、靴を脱いで上がるとまるでタイムスリップしたような気分になりました。囲炉裏、火棚、ちぐら、昔のアイロンなども展示されています。それらを全く知らない若い世代向けに、タッチパネルで展示解説も行われていて、当時の住文化を今に伝える貴重な展示だと感じました。

私が特に気に入ったのは、地域の人たちが雪とどのように共存してきたのか、それを伝えるミニチュア展示です。雪を賢く利用して雪室を作ったり、屋根の雪下ろしに奮闘したりする姿は見ていて飽きませんでした。

雪降る縄文と星降る縄文の競演

いよいよ企画展示室に向かいます。現在開催されているのは、新館オープン記念秋季特別展「縄文の遺産─雪降る縄文と星降る縄文の競演─」(9月26日〜11月8日)です。
これは新潟県と長野・山梨県で、それぞれ縄文をテーマとした日本遺産「『なんだ、コレは!』信濃川流域の火焔型土器と雪国の文化」と、「星降る中部高地の縄文世界」が認定されていることを受け、双方の縄文文化を紹介するというもの。
県内初登場の国宝があるということで期待が高まります!
手前が長野県茅野市の国宝「縄文のビーナス」、そして奥に見えるのが十日町市の国宝「火焔型土器」です。過去に東京国立博物館などでも同時展示が行われたものの、人気展示品を並べると混雑するため離して置くことがほとんどで、これだけ近くに並んだ状態で観ることができるのは、かなり貴重な機会だそうです。
じつは縄文時代は、10歳以上まで成長する子どもは4人に1人だったと言われています。当時、女性が子を産んで社会を繁栄させるのはとても大切なことでした。そのため発見された土偶のうち99%が女性をかたどったもので、かつ妊娠しているものが多いのです。この縄文のビーナスもお腹がふっくらしているのが分かりますね。
もうひとつの注目ポイントは、雲母がまぜられていること。光を反射してキラキラと輝き、まさに“ビーナス”美の女神です。
火焔型土器のさらに奥に置かれているのは、山梨県で発見された重要文化財「人体文様付有孔鍔付土器」です。新潟とは違い、長野や山梨の土器には人や動物があしらわれたものが多いのが特徴です。この土器に描かれた人物は、ちょっとおとぼけな表情がユーモラス。さらに気になるのが指。なんと3本しかありません。
上部にいくつもの穴があり、皮を張って太鼓、もしくは布を張って酒を濾す、いずれかの使い方をしていたのではないかと推測されています。
こちらは新潟県で見つかった土偶たち。ここにもそれぞれの地域文化を見ることができます。新潟県のものは蒲鉾型の瞳をしており、ニコッとしているような表情が刻印されています。しかし長野、山梨の土偶は……まったく違う表情なのです。さてどう違うのか、ぜひこの展示会場に足を運んでみてください。
観覧の後は、ぜひミュージアムショップへ!
特別展会期中のみ販売される縄文のビーナスのレプリカは、3サイズが販売されていましたが、好評につき大サイズはすでに売り切れとなっていました。
ほかに縄文のビーナス、火焔型土器の模様が入った「国宝ネクタイ」なども販売。
十日町市博物館オリジナルのマスキングテープ「JOMONマステ」は縄文土器や土偶がポップなイラストで描かれており、マステ好き女子ににはおすすめの一品でした。

十日町市博物館

住所:新潟県十日町市西本町1-448-9
TEL:025-757-5531
特別展「雪降る縄文と星降る縄文の競演」料金:一般 1,000円(常設展料金含む)/中学生以下無料
常設展のみ:一般 500円/中学生以下無料
開館時間 午前9時から午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日 毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌平日)、12月28日〜1月3日
※11月2日は臨時開館

十日町市博物館

エリア

湯沢・魚沼エリア

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この記事を書いた人
aco-akko

アート、映画、文学、建築、カフェ巡り、旅行が大好き。
日常にあるキュートなものを見つけるべく日々アンテナを巡らせています。

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