おぐに和紙ってすごい!紙漉き・和紙工作体験/長岡市


2020年12月29日 13401ビュー
こんにちは!
流行りものにはすぐ飛びつきつつも、古き良き伝統や文化も網羅し得意げにうんちくを語って一目置かれたい必死なおじさん。加茂市在住ライター中林憲司です。

テレビや雑誌で目にして、「一度はやってみたいな・・」と思っていることってありませんか?

実は私、いつの頃からか「紙漉きをやってみたい!」と思っていました。

―――IT社会の現代で、「紙」という素朴な素材を手動でつくるアナログ感。
―――紙漉きをしている職人の姿が醸し出すオーラ。
―――こだわっていそうな原料や、紙漉きの道具の渋さ。
・・・かっこいい。

そんな念願をかなえるために長岡市小国町(おぐにまち)へ「小国和紙」の紙漉き・和紙工作体験にいってきました!

無形文化財「小国和紙」とは・・

関越自動車道小千谷I.Cから車で約15分。
小国和紙の紙漉き・和紙工作が体験できる小国和紙生産組合へ伺いました。

ところで、「小国和紙」ってどんなものなのでしょう?
普通の和紙と何か違いがあるのでしょうか??

小国和紙生産組合の今井さんご夫妻からお話をお聞きしました。
小国和紙は長岡市小国地域で江戸初期より作られはじめ、実に300年以上の伝統がある和紙。
 
でも・・「和紙づくり」って全国さまざまな地域で行われていますよね。
 
実はこの「小国和紙」。他にはない特徴をもった唯一無二の和紙なんです!
 
その特徴とは、

雪を利用して作る

雪晒し(ゆきさらし)
和紙は楮(こうぞ)という木が原料となっております。
「収穫→蒸して皮むき→皮引き」という作業を行うのですが、その後に行うのが「雪晒し」。
雪の上でたくさん紫外線をあてることで、楮の色素を破壊して皮を白くしていくんです。
かんぐれ
豪雪地域の長岡市小国地域は、冬から春先まで雪が積もっています。
冬の時期は晴れる日が少ないこの地域では、漉いた紙を天日で干すことがなかなかできません。
そこで、春まで雪の中に入れて保存しておくのがこの作業。
天日干し
ようやく晴れ間が増えてくる3月頃。雪の上で天日干しを行います。
太陽の光に加え、雪から反射される紫外線で和紙の白さを高めることができるのだそうです。
 
なるほどなるほどー!
さすが300年以上の伝統をもつ雪国ならではの製法。
この製法を編み出した昔の人はすごい!
 
小国和紙は品質の高さだけではく、「雪を使う」という伝統の製法も含めて国・県の無形文化財に指定されているのだそうです。
「紙漉き体験」のプログラムでは、小国和紙ができるまでの工程を工場内を案内していただきながらとてもわかりやすく解説していただけます。
小学生から大人までいっしょに小国和紙の伝統や製法を学んだら、いよいよ紙漉き体験へ!

紙漉き体験!

ついにやってみたかった紙漉き体験。
やり方を教わり、いざ挑戦!

全集中。紙漉きの呼吸!

(ゆっさゆっさ・・)
・・・むむっ!
結構おもしろい!なかなかずっしりくる~!

(ゆっさゆっさ・・)
若干腰にも圧が・・(普段の運動不足が・・)。

(ゆっさゆっさ・・)
なんとなく上手くいっている感じがする!(教え方が上手いから)
すっかり気分はプロの紙漉き職人!

小学4年生の次男も楽しく体験。なかなか上手に出来ていました♪
漉き終わった和紙に、さまざまな絵柄にカットされた和紙をトッピングして模様をつけることができます。
世界にひとつだけの「オリジナル小国和紙」に!
漉いた和紙はこのあと乾燥させて完成となりますが、当日は乾きませんので、後日発送していただけます。
楽しみに待ちましょう♪

和紙工作「こあんどん」作り体験

もうひとつの体験メニュー、和紙工作「こあんどん作り」も体験させていただきました。
好きな柄の小国和紙と作りたい「こあんどん」の形を選びます。
(選ぶのが楽しい♪)
専用の機械で和紙に折り目を付けた後、選んだ和紙にスタンプで模様をつけることができます。
(スタンプ選びも楽しい♪)
あとは、専用キットに取り付けて完成!
明かりをつけた様子は、お家に帰ってのお楽しみです!

小国和紙を使った商品

小国和紙は強い強度をもつという点も大きな特徴。
紙という概念を超えて、布や皮のような素材として様々なクリエーターによって商品化されているんです!
小国和紙生産組合内には、とても興味深い商品がいくつか展示・販売されていました。

その中でも私の目を引いたのがこちらの和雑貨。
手作りの和紙製ミニケース「ふくら」

半立体の形をした可愛らしいデザイン。
インテリアとして飾れるだけではなく、中が空洞になっていて、裏側が開く仕掛けになっているので、小物入れやポチ袋としても利用できます。
贈り物としても喜ばれそう♪

「ふくら」は長岡市のデザイン会社の株式会社ネオスが開発した商品。
さまざまなデザインやかたちの「ふくら」がありますので、公式オンラインショップサイトをご覧になってみてください。
その他にも小国和紙で作られた雑貨がたくさん展示・販売されております!
オンラインショップ「おぐに和紙の店」でも購入が可能。
こちらも是非覗いてみてください♪
和紙工作「こあんどん」もあかりを灯すといい雰囲気。
小国和紙の明かりを見つめて、楽しかった体験の一日を振り返る。

・・・良きです♪


以上、小国和紙づくりを体験し、楽しく学んでまいりました!
小国和紙生産組合では年間を通して「紙漉き・和紙工作体験」を行うことできます。(事前予約)
2月には「雪さらし」の見学会も予定しているとの事。
また現在、長岡市の旧機那サフラン酒本舗「米蔵」にて、小国和紙クラフトワークショップ「作って知る!小国和紙体験」(全6回)実施しております。
雪国で生まれた唯一無二の和紙「小国和紙」。
紙漉き・和紙工作体験を通して、楽しい想い出をつくってみませんか?
小国和紙生産組合

小国和紙生産組合

住所:新潟県長岡市小国町小栗山145
お問い合わせ:TEL 0258-41-9770、ホームページより(https://www.oguniwashi.com/)
交通アクセス:関越自動車道「小千谷IC」より車約15分
駐車場:あり
営業時間:9:00~16:00 ※休日は不定休、年末年始は12月30日から1月6日まで休み。

体験メニュー

◎紙漉き体験
【体験料金】
1組様 4000円(税込)
※紙漉き5枚、後日郵送致します。(送料込み)
【対象】
小国判   小学生〜
曲げわっぱ 2歳〜
【体験時間帯】
9:30~12:00、13:30~16:00
【所要時間】
40分~60分
※完成した和紙は後日ご自宅へ発送となります。

◎「こあんどん」作り体験
【体験料金】
1名様 1200円(税込)
【対象】
小学生〜
【体験時間帯】
9:30~12:00、13:30~16:00
【所要時間】
15分程度

◎「うちわ」作り体験
【体験料金】
1名様 1000円(税込)
【対象】
小学生〜
【体験時間帯】
9:30~12:00、13:30~16:00
【所要時間】
30分程度

●全ての体験は予約が必要です。
下記、じゃらんnet「おぐに和紙」よりお申込みください。
https://www.jalan.net/kankou/spt_15202ae3342091563/

小国和紙生産組合

この記事を書いた人
中林 憲司(なかばやし けんじ)

1978年新潟県加茂市出身。サラリーマンからライター&ブロガーに転身し第二の人生をスタート。愛する新潟と人生を探訪中。