5月の新津サイクリング~古津八幡山遺跡を中心に史跡・遺跡を巡る~/新潟市


2021年05月27日 6047ビュー

たまには自転車で行ってみようかい!

オッス、おらヤマダ。
今回はJR新津駅からJR古津駅を経由、古津八幡山遺跡を目指し、道中の史跡を中心に見物しながら自転車を走らせてみようと思います。コロナ禍で外出を控え、運動不足なこの頃、感染リスクの低い開放的なサイクリングでもいかが?

とりあえず古津八幡山遺跡について紹介

今回、メインテーマとなる古津八幡遺跡は、旧石器時代の石器が見つかった新潟市内最古の遺跡であり、縄文時代の竪穴式住居跡、さらに集落が途絶えたあと古墳時代には、県内最大級の古墳が造られた県内でも重要な遺跡で2005年には国の史跡にも指定されている。

出発は新津駅西口から

新津市街地に向いた東口とは反対側、新興住宅や、その向こうの郊外型大型店に向いた西口を出発。ちなみ、自転車については、東口の観光案内所や駅前の地域交流センターにレンタサイクルがあるので、そちらを利用しても良いかもしれない。
駅を出たら、とりあえずは、旧新津市の自転車道ネットワークを利用。駅前の住宅地の切れ目に、ひっそりと入口が……。なんか地元民のために秘密の道っぽいところがたまらないっすね。
 
道中の腰掛にはわらべ歌が記されていたり、児童公園があったり、地域の子どもたちにとってはとても楽しい道なんだろうな、という雰囲気がぷんぷん。
この日の午前中はあいにくの曇天でしたが、犬の散歩中のご婦人や自転車を乗り回すちびっ子と多くすれ違いました。

道中には新津城跡の標柱が

新津自動車学校のあたりにかつてはお城があったんですって。地元では、新津氏の14代当主で、かの上杉謙信の重臣としてとても有能だったとされ、上杉二十五将にも数えられた新津勝資が築城したとされている。が、今は跡形もなく標柱が残るのみ。

今度は古津船戸遺跡

道中、古津の住宅街の一角で見つけた標柱。古墳時代、現在のJR古津駅周辺に広範囲に分布した大集落だったそう。そして、これから目指す古津八幡山古墳を造った有力者の治めたムラだったらしい。八幡山といえば縄文時代には竪穴式住居が多く建った集落があったのだけれど、古墳が造られた時代には、山には集落はなく、どうやら、この古津駅周辺に住んでいたそう。
なんか気分はミステリーハンターであります。といっても、全然、遺跡らしさはなく、ただの住宅街なんだけど……。

古津駅周辺で一休み。昼食は駅前の八幡ラーメンへ

古津駅前にオープンして今年で27年目。地域の人に愛される町中華の名店です。その名前は、もちろん、古津のシンボル八幡山から。十年ほど前からは自家製麺に切り替え、餃子の皮も自家製にするなど研究熱心で、常連さんも多いそう。
この日頂いたのは、メニューのトップに書かれた五十嵐和重店長おすすめの味噌ラーメン(税込830円)。お店では、追加で半チャーハン(税込290円)をセットで頼むのが定番だとか。
豚骨をベースに、煮込んだ野菜をこれでもかと加えたスープは濃厚なのに優しい味。もちもちとした自家製麺によく絡む一杯で、近所にこんな店があったら週2くらいでふらりと足を運んでしまいそう。
ラーメン以外にも一品料理が充実していて、3個250円(税込)の自家製餃子を筆頭に春巻き、若鳥の唐揚げ、レバニラ炒めとお馴染みのメニューがずらり。お店の居心地の良さも相まって、昼からビールが飲みたくなる。
ちなみに、元NGT48の大滝友梨亜さんがバイトしていたお店で、同店のツイッターアカウント(@ramenoukoku)開設も大滝さんのアドバイスとのこと。NGT内でもラーメン好きだったと言われる大滝さんのラーメン愛のルーツはここにあった!?

八幡ラーメン

新潟市秋葉区朝日112-11(古津駅前)
営業時間:午前11時30分から午後2時まで/午後5時から午後9時まで
定休日:毎週火曜日
TEL0250-23-2790

もう一軒、ユニークなコッペパン専門店コッペch

こちらは、昨年、コッペパン専門店にリニューアルした人気店。その名も「コッペch(ちゃん)」。なんか、もう外見からシャレオツ感が出てるよね。なんだか南欧風な感じで、古津駅近くの国道320(旧403)号沿いでも目を引きます。
この日のメニューは11種類。定番の「小倉あんマーガリン」、「いちごジャムマーガリン」のほかに「たまご」、「ポテトサラダ」などの惣菜系、さらにはコッペパン以外にも「ピザトースト」や「フレンチトースト」など食パン系のメニューもあり。メニューは日替わりで、日によって微妙に変わるとのこと。
お店は、売り切れ次第終了で、土日は昼過ぎには商品がなくなってしまうことも多いそう。
この日もお昼に来たのだけれど、いくつかの商品は売り切れ……。それでも買った「小倉あんホイップ」(税込250円)は、軽く柔らかく、けれどもモチモチとしたパンの食感がとても素敵で人気の理由が分かります。久々のサイクリングで疲労した中年男の大腿筋に染み渡るぜ。
なお、夏にはかき氷も販売するそうで、そちらもすごく楽しみ!

コッペch

新潟市秋葉区朝日140-2
営業時間:午前8時から午後4時まで(なくなり次第終了)
定休日:毎週月曜日・火曜日
TEL0250-47-8788
インスタグラムinstagram.com/koppe_ch/

花と遺跡のふるさと公園へ

古津の住宅街をぶらりと走り抜けると、ようやく里山サイクリングらしいロケーションになってまいりました。

遺跡見学の前に、まずは弥生の丘展示館

遺跡の前に、麓の弥生の丘展示館へ。新潟市の施設で、旧石器時代から平安時代までの古津八幡遺跡について、パネルや出土品を展示し、それぞれの時代の人々の暮らしを分かりやすく紹介。
復元イラストや地形模型も分かりやすく、子どもから大人まで幅広い世代が楽しめる展示内容となっている。また、ガイドブックが多数用意されていたり、体験学習などが楽しめたり、是非、古墳見学前に立ち寄っておきたいポイント。

弥生の丘展示館

新潟市秋葉区蒲ヶ沢264(花と遺跡のふるさと公園内)
開館時間:午前10時から午後5時まで
休館日:毎週月曜・休日の翌日、年末年始
入館無料
TEL0250-21-4133

いよいよ遺跡を見るぞ!

というわけで、弥生の丘展示館の脇の小道を抜け、軽く山を登るといよいよ遺跡とご対面。
復元された竪穴式住居や濠(ほり)を見て回りつつ、いよいよ古墳と対面。 
ていうか、直径60メートルの古墳を写真に収めるのは難しいっすね。ドローンとか飛ばせれば、きっときれいに撮れるのかもしれないけれど……。
でも墳丘を見るだけでも、その大きさが分かる。天辺からは蒲原平野を一望でき、これを造った八幡山の有力者がどんな人だったのか色々思いを馳せてみたりするのも一興。今回は行かなかったけど、新津の石油王、中野貫一もこの近くの人だったわけで、なんかすげえな、と思う訳ですよ。わたしゃ。

せっかくだから、県埋蔵文化財センターも

古墳見物のあとは、新潟県埋蔵文化センターにも足を運んでみた。広大な新潟県の各所にある遺跡など埋蔵文化財の調査や研究などを行う施設で、一般にも出土品の展示などを行っている。
さすがに県内の各遺跡の出土品だけあって、色んなものが展示してあります。ちなみに、8月22日(日)までの令和3年度春季企画展は「誰も知らない?!新潟の米の歴史」。
新潟県の米の生産量が飛躍的に向上し、「米どころ」になるきっかけとなった江戸時代の新田開発以前の、県内各地の遺跡で発見された稲作や調理関係の出土品を展示。農具や調理器の地域による違いや時代による変化などを紹介し、人々と米とのかかわりを学べる貴重な企画展。

新潟県埋蔵文化センター

新潟市秋葉区金津93-1(花と遺跡のふるさと公園内)
開館時間:午前9時から午後5時まで
休館:年末年始
入館無料
TEL0250-25-3981

ここで終わりの予定だったけれど……

なんとなく余力があったので、花と遺跡のふるさと公園を横目に、さらに自転車を走らせてみる。
目的地は「さつき山公園」。新津丘陵にある約24000平米の斜面に造成された公園で、約5000本のサツキやツツジが植えられている。
だいたい4月中旬から5月上旬がツツジ、5月中旬から6月中旬がサツキの見ごろになっていて、今回はツツジが見ごろの時期。
西日の中で見る花は美しかった……。

さつき山公園

秋葉区割町223-1
駐車場・トイレあり

今回のスポット

この記事を書いた人
ヤマダ マコト

新潟市秋葉区在住。サラリーマンの傍らkindleストアで電子書籍にて地元・新潟を舞台にしたエンタメ小説を発表。インディーズながら一部で熱烈な人気を集め、どっちが本業か分からなくなりつつある中年男。

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