マツコ・デラックスも絶賛!特撮ヒーローが作る絶品油揚げ「毘沙門堂本舗」/長岡市


2022年02月03日 12670ビュー
(写真提供:毘沙門堂本舗)
長岡市栃尾地域には昔から「あぶらげ」(油揚げ)のお店がたくさんあります。近年は減ってきているそうですが、それでもその数16店舗!(令和元年度10月1日現在・栃尾観光協会調べ)。
栃尾のあぶらげの特徴はなんと言っても分厚くて大きなこと。そのため、通常の油揚げと区別するために「ジャンボあぶらげ」と呼ばれたりもします。今回伺った毘沙門堂本舗さんのあぶらげは1枚およそ220グラム前後だそう。なんと200グラムステーキ1枚よりも重いのです!

まずは「あぶらげ」の製造現場へ!

なぜこのような大きなあぶらげが誕生したのか。その起源には諸説あります。ひとつはあの上杉謙信公も信仰していた秋葉三尺坊大権現(火伏の神)を祀る秋葉神社の、参拝者のお土産として作ったのが始まりという説。もうひとつは越後の三大馬市と呼ばれる栃尾の馬市で、売買成立の証しとして酒を酌み交わすときの肴として提供され、豪快な彼らに合わせてどんどんサイズが大きくなっていったという説です。
毘沙門堂本舗が開店したのは今から35年ほど前。現店主の星知弘さんは2代目になります。じつは星さんは大の特撮ヒーロー好き。それが高じて「炎の天狐トチオンガーセブン」という特撮ヒーローを自ら生みだした人物でもあります。本職であるあぶらげ製造も実は特撮ドラマの中に生かされているのですが、そのお話はまた後で。まずは製造現場をのぞいてみましょう。
細長い豆腐のように見えますが、こちらは揚げる前の生地です。おぼろ豆腐を固めてこのような形に成型します。
栃尾のあぶらげは2度揚げが特徴。まずは110度程度の低温の油に入れて、10分ほど揚げます。
次は高温の油でさらにもう10分ほど揚げます。熱い油のなかにプカプカと浮かぶあぶらげたち。マスクを着用していても、辺りには良い香りが漂ってきました。
最後にギューッと網で上から押しつけて、まんべんなく火が通るようにします。
金串に通して、あぶら切りをしてあら熱を取ったら完成です!
2015年にマツコ・デラックスさんの番組で「揚げ物特集」が組まれたときには、毘沙門堂本舗のあぶらげが登場。スタジオで実際に調理して揚げたてを提供したところ「おいしい!」と絶賛されたそうです。
こちらはおぼろ豆腐を冷やしているところ。毘沙門堂のおぼろ豆腐は国産大豆100%。九州産一等大豆フクユタカを使っています。水を極限まで入れずに大豆の濃さにこだわっており、なんと「糖度17度以上」という甘さを実現しました。これは「メロンやぶどう並の甘さ」だそうです。

揚げたてを実食!

イートインでは揚げたてのあぶらげとおぼろ豆腐というメニューの「毘沙門堂セット」(400円)を提供しています。おあげは外はカリッとしていて小気味よい歯ごたえで、中は熱々でジューシー。大豆の香りや旨みをしっかりと感じることができました。そしておぼろ豆腐はまるでスイーツのようなテイストで、甘さ控えめのムースを食べているような感覚でした。
現在は新型コロナウイルス感染症対策のためイートインは一時休止中ですが、揚げたてサービスとして、あぶらげのみのテイクアウト(1枚350円)は行っています。
※以下、記載する価格はすべて税込
こちらは店内販売の様子です。「栃尾の油揚げ」は1枚入り200円、2枚入り400円。ほかにも「絹豆腐」(140円)、「おぼろ豆腐」(280円)、「豆乳」(500ml・450円)なども販売しています。
中でも私のお気に入りは「栃尾の油揚 みそ漬」(250円)です。これを自宅で軽く焼くと味噌が芳ばしく焦げて生地はカリッと仕上がります。そのまま食べるもよし、大根おろしや刻みネギを乗せるもよし。白いご飯が進むこと間違いなしです!お酒好きの方なら、アテにするのも良いかもしれませんね。
こちらはキムチ漬です。「辛くないキムチ」を使っており、小さなお子さんも食べられますよ、と星さんは紹介してくれました。

トチオンガーセブン登場!

店内には、星さんが作り出した特撮ヒーロー「炎の天狐トチオンガーセブン」のパネルや写真、有名人のサイン色紙などが所狭しと展示してあります。
(写真提供:毘沙門堂本舗)
普段は栃尾の油揚職人として働く星狐太郎(こたろう)が、実は狐のヒーロー「トチオンガーセブン」だったという設定で、肩に乗せられた茶色の物体はずばりあぶらげ!これを狐の神に捧げることで融合を果たしヒーローに変身します。
店内では「トチオンガーグッズ」も販売されています。Tシャツ(大人用2,980円・子ども用2,000円)やクリアファイル(600円)、CD(1000円)などもあります。2017年夏にはテレビドラマ版第一弾、20年には劇場版が映画館でロードショー上映、そして21年末にはテレビドラマ版第二弾が放映となりました。第二弾ではNGT48のメンバーが星孤太郎のあぶらげ店のバイト役として出演。ファンが聖地巡礼で訪れることもあるそうです。
(写真提供:毘沙門堂本舗)
こちらはドラマ版第二弾の1シーンです。トチオンガーセブンが戦っている相手は巨大なムカデの怪物、ムカデウラミ。実はトチオンガーセブンに登場するキャラクターのスーツはすべて星さんが自分で作っているのだそうです。すごいですね!
(写真提供:毘沙門堂本舗)
トチオンガーセブンという特撮ヒーローに興味を持って訪れたことがきっかけで、あぶらげを買い求めてその味のファンになる人もいるというこちらのお店。栃尾地域を訪れた際にはぜひ一度ご賞味を!
なお毘沙門堂本舗の「栃尾の油揚げ」は、高速道路のサービスエリア(北陸道の栄PA上り下り、関越道の越後川口SA上り)でも販売中です。(※店舗と価格が異なる場合があります)

毘沙門堂本舗

住所:新潟県長岡市北荷頃1121-5
TEL:0258-53-2825
営業時間:午前10時から午後6時
休日:水曜日(祝日の場合は営業)
揚げたてサービスは日曜日はお休み

■炎の天狐トチオンガーセブン公式HP
https://www.tochiongar-7.com/

エリア

長岡・柏崎エリア

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グルメ
この記事を書いた人
和田明子

長岡市のリバティデザインスタジオで、夫とともにグラフィックデザインやコンテンツ制作を行う。アート、映画、文学、建築、カフェ巡り、旅行、可愛いものが大好き。ウェブマガジン「WebSkip(https://webskip.net/)」も細々と更新中

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