龍神伝説が残る神秘的な「龍ヶ窪」と、くつろぎの「むすびカフェ」/津南町


2025年10月11日 30ビュー
津南町の西方にある湧水池の「龍ヶ窪」。池の湧水口は10数か所もあり、全体の湧水量は毎分30トン、日量43,000トンほどもあるそうです。池の水が1日1回は入れ替わることとなり、池水は澄んで清らかな状態に保たれています。(津南町観光協会が2025年2月に作成したパンフレットより抜粋。以下「パンフレット」と記載)

池のまわりには、ふたつの小さな神社があり、今なお語り継がれる龍神伝説もあります。

自然をじっくり味わったあとは、約9キロ(車で約15分)移動して「むすびカフェ」へ。ランチやスイーツ、コーヒーやバナナシェイクなどを楽しみながら、ほっと一息つける時間を過ごせます。

池に最も近寄れる「撮影スポット」へ向かいます

(マップはパンフレットのもの)

駐車場から遊歩道を進み「撮影スポット」へ向かいます。徒歩で約5分です。池の周りは木が生い茂っているので、池のほとりには「撮影スポット」以外に入れません。
「奥の龍神様」と案内板がある遊歩道を進んで、撮影スポットに向かいます。木のチップが敷いてあるので、フカフカして歩きやすいです。ここを歩くだけでも既に、たっぷりのマイナスイオンで浄化されるような気持ちになります。
撮影スポットに着きました。私が行った日には数組のカップルやファミリーが、ほとりで撮影していました。みなさん「うわあ、きれい」「すごい」と感嘆の声を上げていました。少し待って、誰もいなくなってから撮影しました。
木々の緑色が美しく池に映り、水の清さ故か、池が深く見えます。でも水深は1.5メートル~2メートルなのだとか。

今なお語り継がれる龍神伝説

「その昔、村にお寺を建てることになり、四方から木材を集めた。龍ヶ窪の池の老木を切ることになったが、思うように倒すことができず、その老木は池の中にころがりこんだ。人手を借りて一度は引き上げたのだが、翌日に行ってみると、池の中に入っている。これは、池の主の許しがないものと、村人は引き上げるのをやめた。今も、その木は朽ちることなくその姿をとどめているという。」(パンフレットより)

「奥の龍神様」、八大龍王権現へ

撮影スポットから先へ進み、遊歩道の入り口の看板に書かれていた「奥の龍神様」こと、八大龍王権現へ向かいます。
小さな神社ですが、私はいつもここへ来ると「おお…」と思います。野鳥がさえずり、湧水が清らかに流れ、まるで物語の中で佇むように静かな場所です。水がきれいだからでしょうか、清々しい空気が流れているように感じます。
私はこの場所が好きなので、人が居ないときにはしばらく、ここで池を眺めて過ごします。昨年、東京の友人を「すごくいい場所だから」と連れて来たとき、しっかり丁寧に、神社に参拝してくれたのが、何故かとても嬉しかったことを覚えています。

もうひとつの「龍ヶ窪神社」へ。

「奥の龍神様」から撮影スポットを通って来た道を戻り、今後は「龍ヶ窪神社」へ向かいます。坂道を少し登り、階段を上がって参拝します。
パンフレットには「一昔前には、龍ヶ窪に松之山や南魚沼地方から水をもらいにくる習わしが続いていた。日照りが続いたとき、一升樽に酒を入れ、竹竿の先につけて担ぎ、二人か三人で来る。龍ヶ窪の弁天様にこれを供え、お経を上げる。(中略)空になった樽に池の水を入れ、竹の先に担ぎ、御幣をつけて帰り、雨を降らせたい所へまくと必ず雨が降ったという。」と書いてあります。
階段の手前にお札を授かれる場所がありました。左が「龍ヶ窪大神御影」、右が「八頭龍王大権現」のお札でした。
こちらも階段の手前に、水飲み場がありました。パンフレットには「汲んで持ち帰ることもできます」と書いてあります。昭和60年(1985年)には環境庁より「全国名水100選」に選ばれたそうです。
もう一カ所にも、水飲み場があります。大きめの入れ物に汲んでいくときには、駐車場から近いこちらの方がよいと思われます。
龍ヶ窪は、池を眺めればもちろんですが、池の周辺を歩くだけでも心が落ち着き、自然の清らかさを体いっぱいに感じさせてくれる場所です。小さな神社を巡りながら過ごす時間は、日常の忙しさを忘れさせてくれることでしょう。ぜひ皆さんも、龍ヶ窪まで足を運んでいただき、心身ともにリフレッシュされてはいかがでしょうか。
龍ヶ窪

龍ヶ窪

【住所】新潟県中魚沼郡津南町谷内6217
【駐車場料金】大型車・マイクロバス:1,000円、普通車:300円、バイク:100円
【定休日】冬期閉鎖
※ペットの同伴はご遠慮ください。

龍ヶ窪から「むすびカフェ」に向かう途中、車を停めて、町の方を眺められる場所がありました。きれいだなあ、津南町。

私は南魚沼市在住なのですが、津南町には自分で車を運転できるようになってから訪れるようになりました。南魚沼市には上越線と上越新幹線、関越自動車道が通っていますので、その中で移動することが多いのです。でも、峠を越えて津南町まで来ると、なんて自然豊かで(いや、南魚沼市も自然は豊かなんですが。風景が違うのです)文化的にも興味深く、町民の方は自分達の土地に対しての造詣が深いんだろうと感激します。雪下人参もアスパラガスもトウモロコシも美味しいですしね。

津南町を活性化したいとオープンした「むすびカフェ」

今年2025年3月にオープンした「むすびカフェ」は、津南町のショッピングセンター内にあります。オーナーの桑原さんは「こういうタイプのお店が津南町には無かったので、町を活性化したいと思ってオープンしました」と話されていました。
店内は広々としたスペースで、レンタルスペースやシェアキッチンとしての利用もできるそうです。座席も22席あり、ゆったりと配置されています。窓側のカウンターには電源があり、Wi-Fi完備でワーケーションにも最適です。

ランチメニューは3種から選べます

3種のランチが選べました(訪問時は「豚汁定食」が休止中)ので、私は「お米のプレート」を。同行の友人は、期間限定の「冷しゃぶサラダうどん」。
ごはんはコーンとバター、お醤油が香って、食欲をかきたてます。コーンスープも美味しい。サービスドリンクでホットコーヒーがつくのも嬉しいポイントです。
サラダとニンジン、さつまいもの付け合わせも美味しかったです。
冷しゃぶは「つなんポーク」を使っているのだそうです。期間限定ですので、秋以降は別メニューになります。

完熟バナナシェイクが絶品!

バナナとミルクのシェイクは、砂糖を使っておらず、自然な甘み。私は、普段、あまりシェイクを飲まないのですが、これは「うわあ、美味しい」と一気に飲んでしまいました。なんなら2杯飲める、と思ったほど。おすすめです。テイクアウトもできるそうなので、ぜひ。

こちらがメニュー(2025年9月時点)

ランチタイムは11:30~15:00(ラストオーダー14:30)です。
デザートと軽食は11:00~18:00(ラストオーダー17:30)です。ちょっと甘い物を食べたいときに立ち寄るにもいいですね。メニューのラインナップも魅力的。
となりは津南町観光協会で、奥には地元スーパーがあります。
 
津南町へ訪れる機会があったら、ぜひ『むすびカフェ』に立ち寄られてはいかがでしょうか。おいしいごはんと落ち着く空間で、心も体もリフレッシュできることと思います。津南の美しい自然風景とともに、素敵なひとときをお過ごしください。
むすびカフェ

むすびカフェ

【住所】新潟県中魚沼郡津南町下船渡甲7192-2
津南ショッピングセンターハートピア内
【電話番号】090-8757-6403
【営業時間】11時〜18時(17時30分LO)
※レンタルスペースは22時まで
※ランチは11時30分〜15時(14時30分LO)
【定休日】水曜

龍ヶ窪と「むすびカフェ」

この記事を書いた人
シバゴー

南魚沼市在住。趣味は写真撮影と読書で、本で調べた所へ行って写真を撮ることをライフワークとしています。神社彫刻が好きで、幕末の彫刻家・石川雲蝶と小林源太郎、「雲蝶のストーカー」を公言する中島すい子さんのファン。地域の郷土史研究家・細矢菊治さんや、地元を撮影した写真家・中俣正義さん、高橋藤雄さんのファンでもあります。