スキー・スノボだけじゃない! 越後妻有でスノーアクティビティを満喫【後編】/津南町


2021年02月04日 1114ビュー
雪の楽しみ方はスキー、スノボだけじゃない!
ということで、スキー・スノボ以外でも冬の新潟を満喫できるスノーアクティビティ体験の後編。
2日目も越後妻有地域でさまざまな体験してきましたよ!

ウインタースポーツの経験がない方も必見です♪

越後妻有(えちごつまり)とは?

越後妻有とは『新潟県南部に位置する十日町市津南町妻有郷(つまりごう)』といわれるエリア。また、『日本一の長さを誇る信濃川中流域に開けた盆地を中心に栄えた地域』です。
大地の芸術祭」が開催されているエリアといったほうが分かりやすいかもしれませんね。
新潟県内でも特に積雪が多い地域で、2メートルの積雪は当たり前!という雪国の中の雪国です。

その3:雪散歩~大地と人が築いた眺め~(マウンテンパーク津南 川の展望台/津南町)

昨夜のニュー・グリーンピア津南での「空とぶランタン」を体験し、そのままホテルに宿泊。
夜の露天風呂、なかなか良かったです♪

朝、目覚めると外はこんな感じ…
ホテル直結のスキー場ですが、上の方が見えない!!
吹雪とまではいきませんが、やや風もある模様。
昨夜から降り続いた雪で積雪量もアップ。

昨日の晴天パンケーキがなつかしい…でも、こんな日だってあるさ…いや、むしろこれも新潟らしさ?
とにかく今日もがんばるぞ。

午前中はマウンテンパーク津南での「雪散歩」で津南の絶景を求めに行きます。
まずは本日の集合場所へ。

本日ガイドをしていただくNPO法人Tapの江村さん。
「とりあえず現地へ向かってみましょう」ということで出発!

現地までの道路状況が心配されましたが、スムーズに到着。
(豪雪地は除雪が上手なんです)

「この天候でガイドしたこと、今までないです」といいつつも、スノーシューを配り始める江村さん。
やる気ですね・・・ならば行きましょう!
まずはスノーシューの履き方から。
昨日経験済みなので、バッチリです!

昔ながらの「かんじき」の紹介も。
スノーシューは後ろに進むことができませんが、かんじきはバックもOK。
ジャパニーズ・スノーシューも素晴らしい♪

続いて、ヒモが付いた木の板が配られました。
何でしょう、これ?
 
津南産の桐の板です。とっても軽い!
目的地で敷物として使うとのこと。

ちなみに、津南桐は豪雪の中で育つため木目が細かく、桐材の中でも上質な木なんですよ。

そんな津南桐の最高級座布団(?)をたすき掛けして、準備万端。
さて、本日の目的地を発表です。

じゃ~ん!!!
「これから川の展望台を目指します!」

何ともスケール感のある写真。そして青い空。
ぜひこの目で実際に見てみたい…でも今日はどこまで見れるかな?

到着までに雪が止むことを願って、スタートです。
足跡のない雪原を突き進む男たち…。
天候が良ければ動物たちの足跡が見れるそうですが、今日は無理そうですね。

そんな中、ガイドの江村さんが突然スノーシューを外しました。
どうした?!?!
「スノーシューがないとこんなに潜っちゃうんですよ」
腰のあたりまでズッポリ。

ちなみにこのあたりの現在の積雪は3メートル以上です。
文明の利器に感謝しながら、前方の森に向かって歩きます。
木々が密集する森の中は風があまりありません。
森の中でも動物たちの足跡は見つけられませんでした。
このあたりでは、ウサギイタチキツネタヌキカモシカなどが生息しているそうです。

森を抜け目的地へ…途中でウサギが木の芽を食べた跡や、ヤママユガの繭(まゆ)などを発見しました。
雪が積もることによって、ウサギなどの動物たちは高さのある枝の芽を食べることができるそう。 なるほど。


そして、いよいよ「川の展望台」に到着した模様。
その画像がこちら…
見事に何も見えなーーーい・・・立ちすくむ男たち。(T_T)(T_T)(T_T)

「こんなに視界が悪い日に来たことはなかったです」と江村さん。
笑うしかな~い( ;∀;)

スタート時に見せてもらった写真をイメージして、心の目で景色を楽しみます。

天候に恵まれればこんな感じなんですよ!
(津南町さん提供の画像でお楽しみください)
素晴しいっ!! 絶景!

日本最大規模の河岸段丘を一望です。
大きな階段状の河岸段丘は、40万年以上前からの大地の隆起と川の流れによってつくられた地形。
古い段丘から新しい段丘までがはっきりと一望できるのはとても珍しいそうです。

いにしえのロマンを感じずにはいられません。
そして、この地で自然と共存しながら生きる人々の暮らしが紡がれてきたんですね。
 
話は現実に戻り…
ここでガイドの江村さんが何やらゴソゴソと、リュックから木のトレイやカップを取り出しました。
コーヒーブレイクです。

雪を避ける屋根などはありませんが、スペシャルアイテム・桐の板を敷いてしばし休憩。
フランスパンも配られました。
風で飛んでっちゃうよ~(>_<;)
右の写真は、コーヒーを飲むOさん。(昨日からご一緒の同行者)
心に染みる温かさ。生き返ります。

カフェタイムを楽しんでいると、一瞬、雪の降りが弱まって、眼下の川や橋がぼんやり見えました。

「いつかもう一度来てやるぞ!…ただし天気がいい日に」と心に誓うのでした。

コーヒーがフローズンになる前に飲み干して撤収。
ここからの帰りのルートは短めで、全員無事に帰還しました!

「雪散歩」というにはややサバイバルムードのあった今回でしたが、雪国の厳しさを身をもって知ることができました。
これはこれでいい思い出♪

めったに経験できない貴重な体験をさせていただきました。

皆さんも(もう少し天気がいい日に)ぜひ!

雪散歩~大地と人が築いた眺め~

実施場所/マウンテンパーク津南(川の展望台) 津南町上野周辺
実施日/2月21日(日)・25日(木)、3月7日(日)・11(木)
主催/特定非営利活動法人Tap
※最小人数2名〜最大人数10名
※詳細は下記フェイスブックにてご確認ください

ランチ:越後田中温泉しなの荘(津南町)

千曲川から信濃川へと名前が変わり、流れが大きくうねうねと蛇行する県境近く。
自然に囲まれた川のほとりに佇む越後田中温泉 しなの荘で昼食をいただきました。
しなの荘は、客室12室ほどの静かな湯宿。客室からは信濃川と山里の四季風景が堪能できます。
山里の幸をふんだんに使ったお料理をさらりとご紹介。


 
左:大根きんぴら
右:津南豚みぞれ鍋(餅入り)
大根はいずれも「大根つぐら」に保存してある津南産のものを使っています。
つぐらとは、ワラで編み上げる天然の冷蔵庫で、大根やニンジンなどの野菜を入れておくと春まで持つという優れもの。
雪国の生活の知恵ですね。
津南豚もクセがなく、脂に甘みがあっておいしい♪
左:岩魚の塩焼き
右:ぜんまいと車麩の田舎煮
清らかな川で獲れた岩魚は臭みがありません。地の川魚をいただくぜいたく♪
ぜんまいは太くて立派! 車麩も新潟名物ですね。味が染みてうまい~!

そして、やっぱり欠かせないのが…
白く輝く、地元・津南産のコシヒカリ!
おかわりしちゃいました♪

津南なめこのみそ汁もおいしかったです。
ごちそうさまでした。

食後は温泉に入ってゆったりしたいところですが、この後も雪原がオレらを待ってるんで…また今度ゆっくりと来ます!
いつか「川の展望台」でリベンジを果たした時に!!

越後田中温泉 しなの荘

所在地/中魚沼郡津南町上郷上田乙2163
TEL/025-765-2442
※詳しくは、下記ホームページをご覧ください。

その4:縄文スノーハイク(津南町)

しなの荘に後ろ髪を引かれつつ、次の体験スポットへ。
最後は「縄文スノーハイク」です。

縄文???
獣の毛皮をまとって歩くとか?

まず到着したのは「農と縄文の体験実習館 なじょもん」。
杉の葉でできた、マンモスがお出迎え。
そのバックには土器のようなものが…。

なじょもんは、「農業」と「縄文時代」をキーワードに、津南町の歴史的自然環境を守り、後世に伝えていくための体験型ミュージアム。
縄文ファン必見です。
「津南の人々は、昔から自然と向き合い、これを上手に利用した暮らしをしてきました」と語るのは、なじょもんの佐藤さん。


 
まずは、なじょもんで軽くお勉強させてもらいました。

まずは大きなジオラマを囲んで、津南の地形に関するお話。
午前中の雪散歩でも見た(であろう)河岸段丘は、大地の隆起と川の流れによってつくられた地形。
9段もの河岸段丘は日本最大の規模であるだけでなく、40万年以上前の古い段丘から新しい段丘までが明瞭に見ることができるのは、かなり珍しいそうです。
また、津南では貴重な遺跡や土器が数多く出土しています。

さて…
この地域で出土している土器といえば、何でしょう?

正解は…
縄文時代に作られていた「火焔型(かえんがた)土器」です!

津南では農業用地などからたくさんの土器が発掘されています。
なじょもんではなんと、出土した土器を実際に触ることができるんです!!
さすがは体験型ミュージアム!

 
土器を手渡されるOさん。
見た目のゴツゴツ感に反して、意外と軽いです!

でも、こんな派手な装飾の土器、実際は使いづらそうですよね。
何に使っていたのかな~?
(正解は佐藤さんが教えてくれるかもしれませんよ)

なじょもんでは他にも、縄文リスペクトな数々の製作体験ができます。


 
左:鹿角のアクセサリー
右:勾玉(まがたま)
他にも、土器づくりや和紙づくり、草木染めやわら細工などさまざまな製作体験ができるそうです。
縄文人の気持ちなって、やってみたいですね。

また、屋外には竪穴式住居が再現されているとのこと。

縄文ロマンあふれるなじょもんでお勉強した後は、いよいよスノーハイクです。
車で移動し、訪れたのはとあるログハウス。

mori cafe」と書いてあります。
おじゃましまーす。
 
こちらは、ギャラリーが併設されたカフェ。
ログハウスの外壁には、JR飯山線で使われていた枕木が使われています。
ギャラリーでは木のぬくもりを感じるクラフト作品がずらり。
冬季は休業中とのことですが、縄文ハイクの際には集合場所として開放するそう。
ふと窓の外を見ると、木々に巣箱が備えられていて、その周りには野鳥を発見!
自然がすぐそばにあるカフェ&ギャラリー。春~夏も来てみたいなぁ。

香り高いコーヒーをいただいたら、いよいよ出発です。

カフェの裏手からスノーシューを履いてスタート。ブナ林を歩きます。
スノーシューの歩き方にもすっかり慣れてきました。
今回歩いてきた雪原とは雰囲気が全く異なるブナ林。
風も少し落ち着いてきて、しんしんと降る雪。

晴れでもなく、荒天でもない、静かな雪国のワンシーンです。

風雪の影響で曲がってしまったブナの木。
雪は植物や動物にさまざまな影響を与えます。
例えば、雪解け水は長い時間をかけて大地をくぐり、後に清らかな水となって田畑を潤します。

ここで江村さんから提案。
「雪の上で寝そべってみませんか?」

足跡の無い、フカフカの雪の上に背中からダイブ!
見上げた空には木々の枝と冬の空。
一瞬、時が止まったかのような静寂。
都会じゃこんな体験、なかなかできないよなぁ・・・。

体中に付いた雪を払って、歩みを進めます。

再び立ち止まる江村さん。
「津南町は『縄文銀座』と言われているんですよ」
この辺りから土器がたくさん発見されたそうで、つまりは縄文時代に人々がたくさん住んでいた場所だったことが推測されます。
縄文時代はこの場所にどんな草木が生えて、どんな風景だったのかな?

スノーハイクもいよいよ終盤。
目の前に、牛乳パックの上の部分のような三角屋根の建物?が2つ、3つと見えてきました。
雪がモコモコでよく分かりませんが、まさかこれってアレですか???

そう、なじょもんの竪穴式住居です。

 
積雪でかなり埋まっていますが、入れるのかな?
入れます!
下まで雪堀りがされていました。
やっぱりかなりの積雪!!

中はこんな感じ。
大人6~7人が入ってもまだまだ余裕のある広さ。
火が焚かれ、近づくと熱いくらいです(◎_◎;;)
天井には光が差し、空気が流れる三角窓が空いています。

ここで江村さんがリュックから何かを取り出しました。
フランスパン…そう、午前中の吹雪の中でも食べたパン!

今回は長い串の先端にパンを刺し、火であぶってから、地元の名品・エゴマみそをつけていただきます。
 
午前のあのパンはシナシナだったけど、今度はうまい!
縄文の人々もこんな感じで何かを焼いて食べたのかなぁ。

小腹を満たした後は、江村さんによる紙芝居のはじまり、はじまり~。
津南にハンパなく降る雪の凄まじさ。
約5,000年以上も前からこの地に人が住んでいたこと。
その人々はどんな暮らしをしていたのかなど、紙芝居を通してこの土地のことを教えていただきました。

たくさんの雪と共存してきた津南の人々。
「こんなに豪雪なのに町があり、人が住んでいる。これほど生活感のある豪雪地は世界中を見てもないのでは」と江村さん。


縄文時代に思いをはせながら歩いた“ひと味違う”スノーハイク。
歩く距離もそれほど長くないので、初心者でも気軽に参加できますよ!

※「縄文スノーハイク」のコースに「なじょもん」の施設見学は含まれておりませんが、スノーハイク後にぜひ見学を!
 

縄文スノーハイク

実施場所/農と縄文の体験実習館 なじょもん 津南町大字下船渡乙周辺
実施日/3月22日(日)まで
主催/特定非営利活動法人Tap
※最小人数2名〜最大人数10名
※詳細は下記ホームページ(苗場山麓ジオパーク)にてご確認ください

2日間を通して、冬のレジャーとしての雪を楽しむだけでなく、雪国の文化や歴史も触れることができました。
食も含めて♪

ウィンタースポーツに縁のない方にもおすすめできるものばかり。
(ただし、天候によっては中止になることもあり得るのでご了承を)

越後妻有の冬を、皆さんもぜひ楽しんでください!
この記事を書いた人
ケバブー阿部

長岡生まれ新潟育ち。郷土料理からラーメン、地酒やスイーツまで新潟の食を広く愛するカメライター。