新潟ご当地カレー12種類をカレー専用米とカレー専用スプーンで食べ比べ食レポ!


2021年09月24日 11920ビュー
新潟は米がうまい!からか、カレー愛もラーメンに負けず劣らず強いですよね。

お土産コーナーにも新潟の個性豊かなレトルトカレー陣が並んでおり、かねてより気になっていました。

そこで今回は、新潟のお土産カレーを食べ比べしたいと思い、ちょと本気で新潟レトルトカレー食べ比べキットを揃えて挑戦することに!

揃える段階から、新潟の「食」への愛を感じまくりました!笑

新潟お土産用レトルトカレー本気の食べ比べセット

まず用意したのは新潟ご当地レトルトカレー‼

道の駅、ふるさと村、新潟駅、時には県庁の生協を回って手に入れた11種類のカレーです。

一番苦労したのは「バスセンターのカレー」。どこの売り場も空になっていて、入荷も次回いつかわからずなところが多い中、新潟駅でたまたま並べたばかりのところに出くわしゲット。

「新潟県民のおなじみカレー」がこんなレアカレーだとは思いもしなかったぜ……。
そして、イタリア軒に取材に行ったときにシェフに教えてもらった「カレー専用米」も取り寄せることに。

長岡産の美味しいカレー用のライス「華麗舞」です。

おにぎりを取材したときも感じましたが品種や場所、新米にこだわりがすごくある新潟県民。

カレー専用米や寿司専用米があるのには「米を極めし者たちの道がこれか……」と脱帽しました。

普通の米より心なしか細長めのこちらの米でこだわりのカレーたちを食したいと思います。
そしてまさかの、モノづくりのまち燕市の山崎金属工業からはカレー専用スプーンが出ているときいて……。

カレーを愛する食べ手のニーズを吸い上げスプーンに盛り込むという、カレーライスへの愛から産み出されたスプーン形状をしている『カレー賢人』

このスプーン、右利きの人が食べやすい(サクー)、左利き用(ヒダリー)、カレーをすくった時のルゥとご飯が黄金比になるという(キャリ)の3種類があるのも驚き。私はサクーを購入。

そんなわけで、新潟の人の「美味しいものをさいっこうの形で妥協せずいただきたい」という精神がうかがえる商品を揃えました。

NIIGATA HAKKO CURRY~新潟発酵カレー~コシヒカリ玄米みそ使用

まず挑んだのはコレ!柳醸造株式会社から出ている「新潟発酵カレー」。

酒を筆頭に発酵文化が盛んな新潟らしいカレーで体にも優しそう~と気になってました。

監修はSUZUグループオーナーシェフの鈴木将さんで、栄養たっぷりのコシヒカリ玄米と国産大豆、赤穂の天塩で発酵させたうまみたっぷりの玄米みそが入っているそう。

お味も気になります(隠し味にみそは盲点だった)!
みそのやさしさが最高度:★★★★★

オレンジ色の明るくかわいい見た目よりも、思ったよりピリ辛でそれぞれのスパイスが口の中で広がっていきます!美味!

そしてそのあとやってくるのが圧倒的にマイルドなみその風味。なんだか、優しい。

女子が好きそうなお味です。辛いからか、発酵食品だからか、食べた後はなんだか体がぽかぽかしてました!

しっかりスパイシーなのに、みそのやさしい風味に包まれるツンデレカレー。美味しくいただきました。

五十六カレー~越後の舞茸入り~

そして次は、越後長岡から「五十六カレー」。

山本五十六が航空隊の副長だったころに、暑気払いとして辛口カレーを食べさせたという逸話をもとに作られたカレーだそう。

監修はホテルニューオータニ長岡のシェフで、旧海軍で愛された味をベースに越後名産の舞茸を主材に使っているところがおもしろいですね!

舞茸大好きだけどカレーに入れたことがなかったので期待大!そして自分も応用してみたい!
舞茸のでかさ度:★★★★★

うん、舞茸カレー、イケる!!!!(次回自宅でもぶち込んじゃおう)。

こちらもスパイシーなのに、男感を感じるのはなぜだろう……。軍人感がある。

いろんなスパイスが統率されて、重いパンチを食らわせてくるような重厚感のある辛さのせいかな。

舞茸は気持ち入ってるって感じじゃなく、しっかり大き目で入ってて期待以上!!!

舞茸の食感と風味がこのカレーとマッチしてるのが面白いです!舞茸好きにはたまらない男ウケのよさげなカレー!

美味しくいただきました!

イタリア軒リッチビーフカレー

以前日本で初めてミートソースを提供した洋食店として取材させていただいたイタリア軒のレトルトカレー。

カレー専用米があると知ったのはここのシェフ池田さんとの会話からで、カレー賢人のスプーンを見つけたのもイタリア軒でした。

さすが、140年以上続く新潟の洋食老舗店「イタリア軒」!

新潟市内でも老若男女ファンの多い洋食店のカレーのレトルトということで、期待感が高まります!

 
上品度:★★★★★

美味しくて、上品な辛さ。

スパイスー!!って感じよりは深い「うまみ」を感じるカレーです。

お肉は重すぎず、ちょうど牛のいいところがでている感じで好き。

まさに「お店の味をおうちで」という贅沢気分を味わえるレトルトカレーでした。

レトルトカレー好きのおばあちゃんに手土産として次はこれを選ぼうと思ったくらい、辛すぎず、間違いなく美味しい安定感がさすが洋食店老舗って感じです。

「美味しいまちがいないカレーが食べたい」時に選びたい、コスパのいいレトルトカレー。一瞬で私のお皿が空になりました。

ごっつあんカレー~新潟海洋高校相撲部開発~

高校生相撲部が開発したというシーフードカレー、そのパッケージのインパクトで思わず手に取ってしまいました。

新潟県産甘エビの魚醤油でコクと香りを出してパンチのきいたシーフードカレーに仕上がっているというこだわりのレトルトカレー!

新潟県立海洋高等学校は、寮も完備しており、全国から海、魚、船のことを学びに生徒たちが集まっている学校なんだとか(パッケージに書いてた)。

そこの、相撲部の、汗と結晶の集大成カレー、とっても気になります!!!
海の前で食べてる感度:★★★★★

ごろごろの大き目じゃがいもと、ほろほろに煮込まれたイカ、エビ、ホタテが存在感を主張するシーフードカレー!

中辛とありますが、甘く感じるのはシーフードの優しい味わいのせいでしょうか。

押し寄せてくる「海」をかんじる味に癒されます。

パッケージと、優しいシーフード味のおかげで目を閉じると坊主頭の高校生たちが海辺で「うんめぇ!うんめぇ!!!」とカレーを食べている姿が目に浮かんでしまいます(私の妄想)。

磯感のある個性的なシーフードカレー!おいしゅうございました!ごっつあんです!!!!

辛いパッケージも気になるなぁ……。

あしたのカレー

新潟のカレーシーンによく登場するカレー研究家の一条もんこさん。

そんなもんこさんが監修し、国内野菜を使用しているという「あしたのカレー」。

あしたのカレーは、構想10年、みんなが大好きな「二日目のカレー」を今日たべられるように目指したレトルトカレーなのだそう。なるほど!わかる!二日目のカレー、美味しいです。

そんなわけで目指しているのは「家庭の味」。さて、レトルトカレーが目指した「二日目のカレー」の味はいかに!
具の大きさ№1度:★★★★★

ごろっごろの国産野菜たちがなるほど、家のカレーって感じでテンションが上がります!

お味は……甘めで、大きい野菜たちは柔らかく煮込まれています。野菜のうまみが染み込んだ家庭のカレーライスど真ん中

レトルト感があまりないのも不思議。子どもから大人までほっとする味で家族みんなが食べられるカレー!

バスセンターのカレーに近いちょっと黄色いカレーなのも新潟県民の好みに寄っている気がします。

お家に常備しておきたい、だれでも食べられる「美味しい!」カレーでした!

佐渡の地獄のカレー

実は辛いものも好きな私、辛いカレーも食べてみたい!

ということで、佐渡島産唐辛子がそのまま3本も入っているというこちらに挑戦!

ただ、辛さって「激辛」とあってもそうでもなかったり、物足りないなと感じることも多いですよね。

「レトルトだし、カレーだし、よし、正直にレポしたろ!」そんな気持ちであっためました。
辛さ:★★★★★

口に入ってから 5秒を過ぎるあたりからくるくるくる~!

ピリピリ感!!!!!

10秒を過ぎるあたりから額にうっすら汗が……「辛い!」。

口に運ぶたびにどんどんと辛さが増していく。だが、悪くない(辛いの好き)。

かっ込んでいると、あ、口の中に噂の唐辛子が!嚙んじゃった……でも大丈夫……(なくらい口のなかすでにヒリヒリ)。

ちょっと後を引く甘さも感じつつ、余裕でちゃんと辛かったです!!!辛いカレー好きは是非!

アルビ・リッチカレー コクうまガーリック

すみません、イタリア軒のカレーが美味しすぎたのと、アルビカラーのカレーが気になってチョイスしました。

新潟に来て、すごいなと感じるのがアルビレックスへの愛。

割と皆さん観戦しに行ったり、応援したりしてますよね。

「勝ちの種」があったり、企業がアルビとコラボしている商品も気になってました!さて、お味はいかに!
若い子が好きそう度:★★★★★

この燃えるようなオレンジ!アルビの色ですよね!!!

一口め……スパイスが効いてる!美味い。

イタリア軒のビーフカレーとのギャップがすごいミンチのカレー!そしてピリリとするスパイシーさにはエスニック感があります

甘みのあるルーに計算されつくしたスパイスがアクセントになり絶妙なバランス。

そしてそして、最後はガーリック感が口の中に広がっていって最高に美味しいじゃないですかぁあああ!さすが、イタリア軒!

ガーリックがしっかりきいてるのに、上品かつオシャレなカフェで出てきそうなクオリティのレトルトカレー、美味しくいただきました!

にいがた村上牛えちご特選カレー

新潟の推しブランド牛、「村上牛」。

新潟県の村上市、岩船郡関川村、胎内市で育てられた黒毛和牛で、格付けA-4・Bー4以上のものを「村上牛」と呼ぶのだそう。

ちょっといいお店だとメインなんかにつかっているお店も多いですよね!

そんな、村上牛を使ったカレー。新潟市より北の地域を「越後」と言うのに慣れない(毎回こっちが上じゃんと思てしまう)私が食べてみました!
肉が口の中でとろける度:★★★★★

正直、一口目は普通のレトルトカレーでした。

期待外れかと思ったその時……だんだんと牛肉のうまみが口の中に広がってくるではないですか!

カレーの中に潜む新潟を代表するその牛肉は、形こそあるものの、口に入れるととろっとろに溶けていきます。うまいやないかい……。

普通かと思ったそのカレーの味は、最高に牛肉の甘さをひきたててくれます。

そうだよね、スパイスとか、ほかの細工がいらないね、この肉の力は!!!

それでいて1袋食べても30歳半ばの私でも重いと感じない。牛肉のうまみをカレーで堪能できる至福の一皿となりました。

新潟ベジにゃフル にいがたトマトキーマカレー

かわいいにゃんこのパッケージで目を引く「新潟ベジにゃフル にいがたトマトキーマカレー」もつい手にとってしまいました。

一応、人間用だよね……と心配になったので、見てみると裏面に

「本品はにゃんこのゴハンではありません」

と赤字で書いているのを発見!ほっとしてあっためます♪

そんなかわいいパッケージなのは、新潟の女性中心チームが企画したシリーズだからだそう。カレーのほかに、スープやポタージュも展開しています。

新潟の野菜(ベジ)&果物(フル)がたくさん入ってるんですね!

特にこのトマトカレーはにいがたトマトを製品中16%も使用しているのだとか(トマト好きにはたまらない♪)!
酸味が強い度:★★★★★

赤い!でも、辛い系の赤じゃない!トマトがカレーの16%を占めるのも納得です。

お味は…スパイシー(さすがキーマカレー)、そして次にしっかりした酸味が!からの……トマトの甘みがやってくる!

今まで食べてきた中で一番わかりやすく味の展開にめりはりがあるカレーですね。

ちょっと汗がにじむくらいの辛さがありつつトマトの酸味と甘みがやってきてさわやかさを感じられます。

トマト感もしっかりあり、ほかの新潟ベジにゃフルシリーズにも手を出したくなる美味しさでした!

佐渡汽船彼カレー イカのスパイスキーマカレー

県外から新潟(佐渡)に嫁いだ私が一条もんこさんの存在をはじめて知ったのがこの「佐渡汽船カレー」(船内にポスターがあります)。

佐渡のイカを一部使い、隠し味にイカの肝を使っているほかでなかなか食べることができない一味違ったカレーです

し、か、も……佐渡汽船でしか食べられない幻のカレー。

そんな佐渡を思い出すカレーにレトルトで挑戦です!
新しい味との出会い度:★★★★★

パウチをあけてカレー皿にいれた瞬間、スパイシーな香りがプンプンしています。そしてちょーーーーっとだけイカの香りも。

イカの肝を隠し味に使っているだけあって、ちょっとダーク目な色です。

食べてみると……。バシっとくる辛みではなく、あくまでイカの風味が先行する味。

それでも汗がうっすらにじむくらいには辛め。

鶏肉もはいっているけど、イカの方が際立っています!

食感も、味も今まで食べたことのないような味です!どちらかというと大人な味。

基本フェリーでしか食べられない味ですが、レトルトなら自宅でも食べられるのでぜひ挑戦してみてくださいね!

バスセンターのカレー 万代シティ

言わずと知れたバスセンターのカレー。

今回入手先を3軒はしごして見つけられなかったバスセンターのカレー。

「地元の人も買っていくんですよね」と新潟県民に定評のあるバスセンターのカレー。

なんでこんなに黄色いのか、そのうんちく書いてるかなと思って箱の浦裏を見たら「万代シティバスセンター」の地図しか書いていないバスセンターのカレー。

バスセンターでも食べたことがないので、初バスセンターのカレーいただきます!

バスセンターのカレー 万代シティ

他県民戸惑い度:★★★★★

豚肉、たまねぎ、にんじん……なぜ……ジャガイモがないんだろう(いや、おいしいけどね)。

なぜ……こんなに黄色いんだろう(おいしいけど)。

そして、今まで紹介してきたカレーと違い、味にすごいわかりやすい特徴があるわけじゃなくコメントしづらい(おいしいけど)。

家庭的な味なのかなと思いきやそうでもなく、冒険しない、ちょっと辛い、大人が好むカレーらしいカレー。

だから仕事の合間とか、移動の合間とかに迷わず選べる味なのかも。

1.5人前と書いてましたが、お皿に盛ってみるとルーの多いのが好きな私には丁度いい感じ。

一つ言えるのは、すごく福神漬けが欲しくなるということ。

あと、新潟県民の旦那は「おいしいおいしい懐かしい」と、食べてました(そうか、新潟県民的にはしっくりくる懐かしの味なんだ)。


今度はバスセンターで福神漬けを乗せて立って食べてみようと思います(そしたら私も新潟県民に近づくかな)!

番外編:レアなレトルト「島CURRY」

私が新潟のカレーをリサーチしていたら佐渡で旦那がレトルトカレーを買ってきてくれたのでこちらも番外編としてご紹介します!

というのも、こちらは佐渡の白雲台やRyokan浦島にあるラ・プラージュ (La Plage)、新潟伊勢丹、web販売でしか買えないちょっとレアご当地カレー。

ラ・プラージュ (La Plage)のシェフが手がけた島黒豚を贅沢に使ったカレーです。

お値段も今まで紹介してきたものの2~3倍しますが、どんなカレーが味わえるのでしょうか。
島豚のでかさとうまさ度:★★★★★

まず、カレールゥが上品な口当たり!

お値段も納得の豚のでかさに驚いていたものの、ルゥの風味はシーフード?

それもそのはず!佐渡の名産南蛮エビを炒めて出した出汁×佐渡島黒豚を煮込んだ出汁の2種の出汁が使われているそう!

そしてそして、レトルトではなかなか見ることのできないこの肉厚島豚

スプーンで切れるくらいだけど身はしっかりしており、食べ応えたっぷり。

上品かつ佐渡のおいしいを思い起こさせるカレーは主役の豚肉ひきたて、後味はスパイスでピリピリとし、肉の重みを全く感じさせません。

計算されたカレーとろける脂身のうまみが幸せをくれる食べ応えたっぷりの贅沢カレーでした!!!

新潟のレトルトカレーは個性豊かで面白い!

カレー食べ比べをしようと決めたものの「辛い」「うまい」以外の感想がでなかったらどうしようか不安でした。

が、さすが新潟!それぞれの地域や商品のカラーや味がありとっても面白く、味わい深い食べ比べとなりました!

ルーに絡み、米の食感もいい「華麗舞」、そして一回使ったら普通のスプーンに戻れなくなったカレー専用スプーン「カレー賢人」も導入してみてよかったです!

今後はお土産を渡す人によって商品もチョイスできそう♪県外の新潟の人にはバスセンターのカレー一択ですね!笑

まだまだ味を知らないカレーもあるので、引き続き新潟の美味しいカレーを探していきます♪
この記事を書いた人
さかもとみき

太平洋側生まれ太陽育ち高知のはちきん(高知で気の強い女)が佐渡島の旦那のもとに嫁ぎました。大好きなものは日本酒、苦手なものは雪。佐渡3年、新潟市1年目。スーパーはピアレマート派。三児のママでライター・コラムニストです! ブログ ⇒ 坂本、脱藩中。(http://sakamotodappantyu.com/