新潟県伝統工芸品「新津焼」もえぎ陶房  新潟の土に触れよう!新津焼西潟本陶で陶芸体験してきた!/新潟市


2023年03月17日 2804ビュー
新潟県にはお酒だけでなく、工芸品もたくさんあります。
経済産業省から「伝統的工芸品」として指定されている全国の工芸品は236品目。
うち、新潟県の伝統的工芸品は13産地16品目にのぼり、全国3位の多さです(2022年7月時点)
さらに、新潟県ではこのような伝統工芸品産業の一層の発展を目的に、県の指定制度を創設し、前述した「伝統的工芸品」とは別に「新潟県伝統工芸品」として指定している工芸品があります。
今回は、2023年1月に、新たに指定された「新津焼(にいつやき)」西潟本陶こと「もえぎ陶房」で陶芸体験をしてきましたのでご紹介します。

新潟県伝統工芸品とは?

新潟県伝統工芸品の指定要件は以下の要件をすべて満たすもので、経済産業大臣指定「伝統的工芸品」を除いたものです。
 

1.主として県民生活の用に供されるものであること。
2.主要な製造工程の大半が県内で行われていること。
3.製造過程の主要部分が手工業的であること。
4.伝統的な技術又は技法により製造されるものであること(※)
5.伝統的に使用されてきたものを主たる原材料として用い、製造するものであること(※)

※概ね50年以上受け継がれ、現在も活用又は使用されていること

新潟県HPより
https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/chiikishinko/kendentoukougei.html

はい、自称日本酒女子の私。日本酒が好きになってから酒器にも興味がでてきて…お猪口などの酒器も少し集めているのですが、「新津焼」西潟本陶こと「もえぎ陶房」のお猪口がすごく可愛くて愛用していました。

 
個人的にも思い入れがあったものが新潟県伝統工芸品に指定されて、すごく嬉しい……のですが……
そもそも「新津焼」とはどのようなものなのか?お恥ずかしながら実はよく知らなかったので、西潟(にしがた)製陶所6代目押味くみこさんにお話を伺ってきました。

新津焼西潟本陶こともえぎ陶房

もえぎ陶房がありますのは新潟市秋葉区(旧新津)。
押味さんは東北芸術工科大学大学院で陶芸を学び、叔父の跡を継いで6代目となり2001年にもえぎ陶房を設立。
―新津焼について教えてください。
 
(押味さん)
新津という土地で地元の日常で使われる陶器製品を、その時代毎に作ってきた窯元です。

 
安政五年(1858年)に初代の西潟藤市(にしがたとういち)が秋葉山にあった最も古い窯元である吉沢窯より窯を譲り受け、これを継いだことに始まったそうです。
 (…ということは160年以上の歴史!長い!!)
 また、新津の土を使用し、新津の樹木を灰にしたものを釉薬として製造されていることなども特徴の一つとのこと。
 
―しかし、どうして跡を継ごうと思ったのですか?何かきっかけがあったのでしょうか?
 
(押味さん)
大学進学を決める時に、祖母が「(新津焼が衰退していくのが)もったいない」と言っていた言葉が残っていて、陶芸を学べば跡を継げると思い、東北芸術工科大学に進学しました。

 
―今回、新潟県伝統工芸品に指定されていかがでしたでしょうか?
 
(押味さん)
大事な歴史を知ってもらうことを目標にしていたのでとても嬉しいです。

 
―作品(作り)に対するこだわりや大切にしていることはありますか?
 
(押味さん)
手に取って下さった方が楽しい、嬉しい、幸せになれるような物。
心が込められている物を作っていきたいと思います。
どれも素敵な作品ばかりで眺めているだけでも、時間を忘れて夢中になってしまいます。
特におすすめのものを見せて頂きました。
 
まずは……
新津焼の特徴の一つでもある三手(さんて)模様の器
(押味さん)
三カ所に模様が描かれていると陶芸書で説明があり、先祖が残した作品を見ていると本当にそうで、中でも三カ所に三点模様が描いてあるのがとても良いと思いました。


工芸品って聞くと、なんだか高そうなイメージもあったりするのですが、こんなに素敵なのにすごく手に取りやすんですよ(あまり言ってはいけない気もするのですが、主婦だからぶっちゃけ気になるところですよね)。

続いては、私も愛用している動物酒器。
動物が好きだから自然と増えていくのだそうです。
押味さん自身もお酒が好きということなので、きっと飲み手の気持ちが分かる酒器になるのでしょう。
だから使っていてしっくりくるのかも(笑)
酒蔵さんとコラボした酒器もあるんですよ!
そして、青い鳥の器。
幸せを一つのモチーフにしている押味さんならではの作品です。

私、このシリーズのカップも使わせて頂いているのですが、見た目でほっこり癒されるのはもちろん、肌触りや重さ、取っ手の握り易さが自分にちょうど良かったんですよね。

―押味さんは作品を作って陶房を運営するだけでなく、ずっと陶芸教室もやっているそうですが、お忙しい中、教室もやろうと思ったのは何故でしょうか?
 
(押味さん)
新潟は陶芸の産地ではないので、陶器の存在が薄く感じられることもあります。
しかし新潟には、ご飯、お酒、野菜、魚、果物…など、美味しいものがあります。それをさらに美味しくするもの(陶器)があるというのを知って欲しいと思ったからです。
そして、土に触れる楽しさ、自分で作ったものを大事にする気持ちを伝えたいと思ったからです。

 
確かに!私も押味さんの作ったお猪口や器を使用してお酒やお茶を飲んだり、お料理を頂いていますが、飲み口だったり、食べる時の、目から入ってくる料理に対する満足感だったりが、器によって全然違うんですよね!
手で持った時の重さや手触りもけっこう大事で、自分の好みの感覚があるので、やはり実際に触れてみるのが一番良いのかなと思いました。
 

陶芸体験してきた!

もえぎ陶房での陶芸体験教室では「ごはん茶碗体験コース(手ろくろを使ってごはん茶碗1つと箸置きを一つ作る)」と、「いろいろ作れる体験コース(手ろくろを使い粘土1㎏でお皿やマグカップなど組み合わせて作る)」の二つがあります。
 
今回は「ごはん茶碗体験コース」にしてみました。
ちなみに…裁縫とか全く出来ない、不器用な手先の持ち主です(笑)
 
最初は粘土を手でペタペタして広げていきます。
ちょっと冷たい土の感触。
小さい頃の粘土遊びを思い出して、童心に帰る。
一緒に参加した皆様も、自然と笑顔になって陶房内に笑いが広がります。
テレビでよく見るろくろ。
失敗するとぐしゃってなるヤツ(笑)
ドキドキ……
でも、土のヌルっとした感触もまた気持ちいい!
押味さんがしっかりサポートしてくれましたので、不器用な私でもなんとか出来ましたよ。
 
同じお茶碗コースでも、自分が作りたい形や大きさを決めて作ることが出来ます。
あえて形を整えない…という作品を作ってらっしゃる方もいました。
おお!これはこれで味がある!!

初めて同士の方とも、お互いの作品を見せ合いながらわいわい楽しむことができるのも体験教室ならでは。
土だけでなく、人と人とのコミュニケーションの場。
旅先であれば地元の方とも仲良くなって、素敵な思い出も作れそうですね。
形ができたら器の色を決めます。
たくさんあって、どれも素敵だからすごく迷いました。

ここから乾燥させて焼きに入り……完成して手元に届くのは約1ヶ月後。
うーん!待ち遠しい!!

押味さん、お忙しいところありがとうございました!
(器作り…癖になりそうです)

もえぎ陶房

新潟市秋葉区滝谷本町2-5 
TEL 090-8252-1856
<営業日>
金曜日 10:00〜18:00
土曜日 10:00〜18:00
駐車場 4台

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この記事を書いた人
おくちゃん

WEBライター/日本酒ナビゲーター/スイーツコンシェルジュ 新潟市南区出身。
美味しいもの大好き!
油ものとお腹周りがキツくなってきたアラフォー・2児の母。

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