魚沼エリアの伝統芸能・祭りに触れる旅へ~新潟の暮らしを彩るもの~
結婚を祝福して初婿を雪の斜面へ投げ落とす伝統的な小正月行事「むこ投げ・すみ塗り祭り」をはじめとして、古民家ホテルで雪国魚沼に伝わる伝統小唄と三味線を満喫したり、長い冬の間に農家で育まれた「伝統わら細工ぞうり」を作る体験をすることで、その地域へ心が一気に近づくはず。
好奇心の赴くままに、伝統芸能と祭りの世界へ飛び込んでみましょう。
【動画はこちら】
https://youtu.be/ixKWOjtxCj8
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鈴木牧之記念館
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1770年に越後塩沢の地生を受けた随筆家・鈴木牧之。雪深い越後の暮らしを伝えるため、紆余曲折の四十年という歳月を費やした書籍『北越雪譜(ほくえつせっぷ)』は江戸時代のベストセラーとなりました。本記念館では彼の遺墨や著書を展示。越後杉を多用した克雪型大規模木造建築で、雪国特有の伝統工法・せがい造りを取り入れているそう。ほかにも、「越後上布」の製作工程や、伝統工芸品「塩沢紬」の展示コーナーが併設。雪国越後の文化と暮らしをうかがい知ることのできる記念館です。
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三国街道 塩沢宿 牧之通り
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江戸と越後を結ぶ三国街道沿いの宿場町として栄えた塩沢宿は散策にうってつけ。雪国特有の雁木(がんぎ)も整備されており、ノスタルジックな街並みが広がります。造り酒屋や昔ながらの甘味処など観光スポットが点在し、雪国文化が凝縮された街となっています。「鶴齢(かくれい)」に代表される青木酒造は必見スポット。淡麗辛口が多い新潟の酒の中で、酒米本来の旨みを残した淡麗旨口の酒造りが特徴です。もう一つの銘柄「雪男」は『北越雪譜』に登場する毛むくじゃらの異獣がモデルだそう。こちらはキリッと淡麗辛口で飲みやすく、お土産にもおすすめの一品。
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魚沼キュイジーヌ料理むらんごっつぉ
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旅籠を再現したお宿「HATAGO井仙」の2階にある食事処で一休み。一年の半分もの間雪に閉ざされる越後湯沢では、長い冬を越すための知恵が食に息づいてきました。山菜やきのこなどの春の山の恵みや野菜類を乾燥させ、あるいは塩漬けにして保存する知恵をメニューに反映しています。また、もっとも高い評価を受けるお米の一つである塩沢地区のコシヒカリを使うなど、細部までこだわっているのも一押しポイント。越後湯沢の雪国文化を食から体験してみてください。
1階の〈温泉珈琲 水屋〉では、温泉水を使用し丁寧に水出しされた「温泉珈琲」とコシヒカリの米粉を使用したロールケーキ「湯澤るうろ」を味わえるので、あわせて楽しんでみて。
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むこ投げ・すみ塗り
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「いち、にの、さん!」のかけ声で紺色の越後上布を纏った男性が雪の斜面へ投げ落とされる伝統行事「むこ投げ」。主役は前年に結婚した初婿たちです。起源は300年ほど前といわれており、現在は湯本集落の小正月に、結婚の祝福と、夫婦の絆がかたくなるよう願いをかける目的で行われています。その後、参加者同士で「おめでとう」と言いながら「賽の神」という神事の灰と雪を混ぜた炭を顔に塗り合い、無病息災・家業繁栄を願うのが恒例。集落で受け継がれてきた伝統を想う人々の気持ちがそこにはあります。
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美人林
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春夏秋冬、一年を通して様々な表情をみせてくれる美人林。松之山松口の3ヘクタールほどの丘陵に、樹齢約100年のブナの木が一面に生い茂っています。その立ち姿の美しさから「美人林」と呼ばれるようになったといいます。多くの野鳥が生息していることでも知られており、バードウォッチングにもおすすめです。冬に訪れた際には、スノーシューを履き一面銀世界のブナ林をお楽しみください。
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道の駅「まつだいふるさと会館」(国道253号)
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南魚沼市の六日町駅と上越市の犀潟(さいがた)駅を結ぶ「ほくほく線」のまつだい駅が併設されている〈道の駅 まつだいふるさと会館〉は、多くの人の交通拠点。旅の〆に、米粉でつくられた地元の伝統食「あんぼ」はいかがでしょう。松代地区の朝食として伝えられてきたもち料理のひとつで、コシヒカリの米粉を使い、大根菜、あんこ、ピーナッツみそを包んだ昔ながらの味です。ほかにも、松代地区の特産品「なら茸」の缶詰などが並び、松代・松之山エリアのお土産探しにおすすめのスポットです。
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当間高原リゾートベルナティオ
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十日町駅から車で20分ほどの場所にある当間高原リゾートベルナティオは、十日町らしい広大な大地、自然豊かな森に囲まれた当間高原に立つホテルです。四季の移ろいを色濃く感じることができる当間高原で、日常の喧騒から離れ豊かなひと時を。スキーレッスンから農作物の収穫体験まで、アクティビティも豊富。あなたらしい楽しみ方でお過ごしください。
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津南町 農と縄文の体験実習館「なじょもん」
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縄文時代の暮らし、文化を擬似体験できる施設なじょもんで、縄文時代からつづく技術・編布(あんぎん)を体験してみましょう。編布とは、カラムシなどの植物の繊維を使って編んだ布のこと。体験プログラムではコースターを作ることができます。館内には国を代表する貴重な歴史的文化財産が多数展示されています。過去には、夕暮れの縄文ムラを舞台に音楽イベントを開催。そのほかにもバラエティに富んだ体験・イベントが毎日のように開催されており、何度でも足を運びたくなるスポットです。
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伝統わら細工 ぞうり/布ぞうり作り体験
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昔から稲作が盛んであったこの地域では、長い冬の期間に各家庭で稲わらを使ったぞうりや日用品などを作り収入を得ていました。現在は職人さんも激減。わらを使った工芸品を見ることは少なくなっています。本プログラムでは、伝統のぞうりを地域のわら細工名人と一緒に作ることができます。稲わらで作るぞうりと、カラフルな布で作る布ぞうり。旅の記念に、新旧交わる手作りぞうりはいかがでしょう。
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欅苑
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1870年に建てられた越後雪国の伝統的な庄屋造りのお屋敷レストラン。建物の裏手にある樹齢 約1500年の欅の木が店名の由来です。お料理は、地元で採れた野菜や山菜が中心。囲炉裏で焼いたアユやイワナ、自家製の南魚沼産コシヒカリなどと一緒に、季節の田舎料理のコースが味わえます。タイプスリップしたような雰囲気のなか、風情のある庭を眺めながら、豊かな時間を過ごしませんか。
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八海山尊神社
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越後三山の一つで、八つの峰を掲げそびえ立つ八海山。そのいわれは飛鳥時代まで遡り、古くから山岳信仰を集め霊山として崇められてきました。八海山にはいくつもの里宮(参拝客用のお宮)があり、八海山尊神社はその一つ。「大火渡り祭」でも知られており、炎の中を裸足で渡る姿は昔から人びとの心を魅了してきました。山岳信仰を今に伝える数少ない神社。神と里の暮らしの境界である里宮を目指し、パワースポット巡りをしませんか?
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八海山ロープウェー・八海山展望台
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八海山の観光ロープウェーで空中散歩はいかが? 乗車時間は約5分。快晴の日には、上信越の山々や日本海、佐渡島まで見渡すことができるのだとか。古くから霊山として崇められてきた八海山は四季折々異なる表情があり、雲海も紅葉も、どちらも楽しめる人気スポット。冬になると、斜面は真っ白なパウダースノーに覆われたスキーゲレンデに一変し、ウィンタースポーツの舞台となります。
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塩沢つむぎ記念館
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雪と民話の奥越後に伝わる塩沢の織物。蚊絣(かがすり)と呼ばれている細かい十字絣や亀甲絣によって構成された絣模様には、独特の上品さと落ち着きがあります。その伝統技術と文化の魅力を見て・聞いて・触れて・体験することのできる施設が〈塩沢つむぎ記念館〉。実際に機織り体験をしたり、1階の工房で小物作り体験をすることで、世界に誇る織の文化の幅広さと奥深さをぜひ感じてみてください。
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ryugon
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国民保養温泉地に指定された六日町温泉にある古民家ホテル〈ryugon〉。上杉謙信の義兄である長尾政景公の菩提寺「雲洞庵(うんとうあん)」の末寺「龍言寺」跡地に建てられたことが名前の由来となっています。さまざまなイベントを通して伝統を楽しめるのが、この宿の大きな魅力。津軽三味線や伝統民謡、新潟のお酒を楽しむ日本酒講座など、新しい滞在体験を提案します。人と自然とがゆっくりと育んできたものたち。雪国ガストロノミーや豪雪地帯の風土を感じながら、日本有数の雪国であなただけの旅を見つけてください。
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雲洞庵
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金城山 雲洞庵は、映画『峠 最後のサムライ』のロケ地にもなった観光スポットです。起源はなんと今から約1300年前の奈良時代。県の文化財に指定された本堂内にある大方丈は、かの直江兼続が勉学に励んだ場所といわれています。かつてここは、全国から僧侶が集まる修行僧の学びの場だったそう。現在は団体のみの受付ですが、座禅体験を行うこともできます。そして、宝物殿には妖怪の遺骨が!? 墓場や葬儀から死体を奪うとされる妖怪「火車(かしゃ)」にまつわるお宝が納められているのだとか。
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FARM FRONT SEKI NOEN
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南魚沼市内の幹線道路沿いにあるお米の直売所、FARM FRONT SEKI NOENでお昼ごはんを。おすすめの「土鍋炊き塩むすびセット」は塩おにぎり2個と季節の味噌汁、付け合わせなどのセット。お腹いっぱいお米をいただきましょう。食後の一杯には、香ばしさとほのかな甘みが味わえる「玄米コーヒー」がおすすめ。看板商品である「無農薬栽培米」や「減農薬栽培米」の購入もできます。
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道の駅「みつまた」
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新潟県指定文化財の池田家をイメージした館内には、地元湯沢の魅力がぎっしり!天然温泉も併設され、アウトドア帰りのひと風呂など、旅の中間地点として愛されています。新潟県を代表する日本酒「八海山」「鶴齢」「上善如水(じょうぜんみずのごとし)」をはじめ、県外にはあまり出回らない銘柄が手に入るのも地元ならでは。レストランコーナーのおすすめは何といってももつ煮!いろんな食感を楽しめるように、さまざまな部位を使用しているそうです。山々の大自然に囲まれた道の駅で、旅の思い出をぜひ。
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足湯 かんなっくり
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越後湯沢駅から徒歩約7分。足湯かんなっくりは、旅の疲れを癒やすのにちょうど良いスポットです。「かんなっくり」とは、この地方の方言で「つらら」を意味するそう。泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物温泉で、少し熱めのお湯は冷えた足を温めるのにぴったり。足湯に10〜15分ほど浸かると、3分間の全身入浴と同じ効果があるのだとか。温泉街散策ついでに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。