女子ひとり旅におすすめ!本当は教えたくない「読書喫茶ヒミツヤサン」/上越市
2024年05月23日
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気が置けない友人や家族とわいわい楽しむ旅行もいいですが、たまにはひとりでゆっくり過ごす旅はいかがですか?
今回は上越市に昨年オープンした、ひとり旅におすすめの喫茶店をご紹介します。
実はこの喫茶店、ちょっと変わったルールがあるんです。
今回は上越市に昨年オープンした、ひとり旅におすすめの喫茶店をご紹介します。
実はこの喫茶店、ちょっと変わったルールがあるんです。
おしゃべり禁止の読書喫茶
喫茶店があるのは城下町として知られる高田のまち。高田駅と高田城址公園の間に流れる青田川のほとりにそっと佇んでいます。
駐車場から喫茶店までは、川沿いの道を1分ほど歩きます。
聞こえてくるのは水の流れる音と、木々の葉っぱが擦れる音。
喫茶店までの足取りを軽くしてくれます。
大きな窓越しに店内を覗きながら、エントランスへ。
扉の前には、立て看板が。
駐車場から喫茶店までは、川沿いの道を1分ほど歩きます。
聞こえてくるのは水の流れる音と、木々の葉っぱが擦れる音。
喫茶店までの足取りを軽くしてくれます。
大きな窓越しに店内を覗きながら、エントランスへ。
扉の前には、立て看板が。
そこには「会話をお控えいただいております」の文字。
ここは「読書喫茶ヒミツヤサン」。
「ひとりでのんびり、ふたりでこっそり、深呼吸」をコンセプトにした、おしゃべり禁止の読書喫茶です。
ここは「読書喫茶ヒミツヤサン」。
「ひとりでのんびり、ふたりでこっそり、深呼吸」をコンセプトにした、おしゃべり禁止の読書喫茶です。
一歩ずつ、自分の世界への誘い。
店内に入ると、好きな席に座るよう促されます。
オーダーは自分で書いて、カウンターまで置きに行く形式。
テーブルに置かれたメニュー表に触れると、普段慣れている一般的な飲食店のメニューとの違いに手が止まりました。
オーダーは自分で書いて、カウンターまで置きに行く形式。
テーブルに置かれたメニュー表に触れると、普段慣れている一般的な飲食店のメニューとの違いに手が止まりました。
ざらっとした、何度でも触りたくなる感じ。
そして自分の手で字を書くという行為。
なんてことない行為ですが「あ、私しばらく字って書いてなかったな」とふと思い出しました。
ここ最近はタブレットやスマホで注文できるお店も増え、「紙もの」に触れる機会さえあまりないですよね。
それはそれでとても便利なのですが、自分で書くこと、書いた自分の字を眺めることで、なんだか忙しなかった気持ちがストンとその場に落ち着いたような感じがしました。
そして自分の手で字を書くという行為。
なんてことない行為ですが「あ、私しばらく字って書いてなかったな」とふと思い出しました。
ここ最近はタブレットやスマホで注文できるお店も増え、「紙もの」に触れる機会さえあまりないですよね。
それはそれでとても便利なのですが、自分で書くこと、書いた自分の字を眺めることで、なんだか忙しなかった気持ちがストンとその場に落ち着いたような感じがしました。
今回注文したのは「ヒミツのプリン」と「夢のクリームソーダ」。
プリンは固めでずっしりとした食感。ほんのり甘くて、アイスと合わせて食べるとちょうどいい感じ。少しほろ苦さもある、大人のプリンです。
元々固いプリンが好きだったオーナーさんが、日々自分好みのプリンを研究した結果、完成したもの。
「固いプリンってすごく奥が深いんです。 材料や配合、焼き時間とか、型の材質でも固さが変わるんですよ。それを自分で組み合わせて研究して『ヒミツのプリン』ができました。」
プリンは固めでずっしりとした食感。ほんのり甘くて、アイスと合わせて食べるとちょうどいい感じ。少しほろ苦さもある、大人のプリンです。
元々固いプリンが好きだったオーナーさんが、日々自分好みのプリンを研究した結果、完成したもの。
「固いプリンってすごく奥が深いんです。 材料や配合、焼き時間とか、型の材質でも固さが変わるんですよ。それを自分で組み合わせて研究して『ヒミツのプリン』ができました。」
夢のクリームソーダは、シュワシュワのソーダにふわふわのアイス、口の中でパチパチ弾けるトッピング。
次々に広がる世界に、まるで夢の中に誘われていくようでした。
アイスの上に乗っている金平糖のようなトッピングは、新潟の伝統的なお菓子「浮き星」を使用。
もち米(あられ)に砂糖蜜をかけたお菓子で、金平糖よりも甘さ控えめで素朴な味が癖になります。
次々に広がる世界に、まるで夢の中に誘われていくようでした。
アイスの上に乗っている金平糖のようなトッピングは、新潟の伝統的なお菓子「浮き星」を使用。
もち米(あられ)に砂糖蜜をかけたお菓子で、金平糖よりも甘さ控えめで素朴な味が癖になります。
ひとりの時間を楽しむ、ホッとする空間
店内にはオーナーさんのセレクトした本が並んでいます。私も自宅から読みたい本を持参していたのですが、この日は店内に並んでいた本を手に取りました。
この日、店内には私と同じようにひとりで本を読みに来ているお客さんがちらほら。
「おしゃべり禁止」というルールがあるからこそ、ソワソワせず読書に集中できました。
字を追うのに疲れて顔を上げると、そこには川沿いの景色と往来する小学生や高校生の姿。大きなガラス窓からは外の様子がよく見え、目を休めてホッとできます。
この日、店内には私と同じようにひとりで本を読みに来ているお客さんがちらほら。
「おしゃべり禁止」というルールがあるからこそ、ソワソワせず読書に集中できました。
字を追うのに疲れて顔を上げると、そこには川沿いの景色と往来する小学生や高校生の姿。大きなガラス窓からは外の様子がよく見え、目を休めてホッとできます。
ひとりでも、ふたりでも。楽しみ方は無限大。
そのほか、店内には「みんなの本棚」というコーナーも。お客様から寄贈された「とっておきでみんなに読んで欲しい本」が並んでいます。
隣には自由に書き込めるノートとペン。
ふたりで来店した方はこちらのノートを使って筆談を楽しむこともできます。
筆談って、中高生の頃授業中にやりませんでしたか?
あのこっそり感ってなんだか特別で嬉しいですよね。
最近の高校生や若い年齢層のお客さんは筆談ではなく、LINEでお話ししていることもあるそうです。
ルールは「おしゃべり禁止」。どんな楽しみ方をするかは自分次第です。
ふたりで来店した方はこちらのノートを使って筆談を楽しむこともできます。
筆談って、中高生の頃授業中にやりませんでしたか?
あのこっそり感ってなんだか特別で嬉しいですよね。
最近の高校生や若い年齢層のお客さんは筆談ではなく、LINEでお話ししていることもあるそうです。
ルールは「おしゃべり禁止」。どんな楽しみ方をするかは自分次第です。
タイミングとご縁。喫茶店オープンのきっかけ
「読書喫茶ヒミツヤサン」をオープンしたのは、上越市に移住した宮本小雪さん。
「母の実家が上越市の浦川原にあります。 子どもの頃からお正月やお盆に遊びに来ていて、 上越市が好きだったんです。大学を卒業した後に1人でここに来ました。」
移住後は地域おこし協力隊として大島区菖蒲地区に着任。国の登録有形文化財の飯田邸内で地元産のそば粉を使ったガレットのお店「いいだていかふぇ」を運営。
退任後は市内の水族館のレストラン兼お土産物屋さんで働いていました。
そんな宮本さんが新たに喫茶店を開業しようと思ったきっかけはなんだったのでしょうか?
「水族館で働いているときに、結婚して子どもを産んで、育児休業を取ったんです。そのあと復職したときに、会社員として働くことがすごく苦しくなってしまって。
水族館って、年中無休。お正月もお盆もずっとやっているんです。当時私は店長を任せてもらっていたので、土日祝日の忙しいときこそ仕事に行かなきゃいけなかった。
でもそういうときって保育園は開いていないんですよ。私は運良く夫の実家が近くにあるので、そこで見てもらって働いていたんです。でもやっぱりしんどいし、申し訳ないし、 経済的な負担もかかる。
もう仕事を続けられないと思って、復職して1年で辞めることを決めたんです。」
そのタイミングで、この物件に元々入っていたカフェが閉店することを、宮本さんは知ります。
「母の実家が上越市の浦川原にあります。 子どもの頃からお正月やお盆に遊びに来ていて、 上越市が好きだったんです。大学を卒業した後に1人でここに来ました。」
移住後は地域おこし協力隊として大島区菖蒲地区に着任。国の登録有形文化財の飯田邸内で地元産のそば粉を使ったガレットのお店「いいだていかふぇ」を運営。
退任後は市内の水族館のレストラン兼お土産物屋さんで働いていました。
そんな宮本さんが新たに喫茶店を開業しようと思ったきっかけはなんだったのでしょうか?
「水族館で働いているときに、結婚して子どもを産んで、育児休業を取ったんです。そのあと復職したときに、会社員として働くことがすごく苦しくなってしまって。
水族館って、年中無休。お正月もお盆もずっとやっているんです。当時私は店長を任せてもらっていたので、土日祝日の忙しいときこそ仕事に行かなきゃいけなかった。
でもそういうときって保育園は開いていないんですよ。私は運良く夫の実家が近くにあるので、そこで見てもらって働いていたんです。でもやっぱりしんどいし、申し訳ないし、 経済的な負担もかかる。
もう仕事を続けられないと思って、復職して1年で辞めることを決めたんです。」
そのタイミングで、この物件に元々入っていたカフェが閉店することを、宮本さんは知ります。
「私が上越市に来て、初めて通うようになったのがそのカフェだったんです。この場所がすごく好きで、また素敵なカフェが入ってくれたらいいなってはじめは思っていたんです。
でも『待って。私がやりたいかもしれない』と思って。これまで漠然とお店を開きたいっていう気持ちを持って、お金を貯めたり、こういうお店にしようっていうイメージを日々ノートに綴ったりしていて、 すぐ動ける状態ではあったんです。
今の仕事を辞めようかな、この場所が空くかもしれない、じゃあ今なんだなと思って開業するに至りました。タイミングですね。本当に。」
でも『待って。私がやりたいかもしれない』と思って。これまで漠然とお店を開きたいっていう気持ちを持って、お金を貯めたり、こういうお店にしようっていうイメージを日々ノートに綴ったりしていて、 すぐ動ける状態ではあったんです。
今の仕事を辞めようかな、この場所が空くかもしれない、じゃあ今なんだなと思って開業するに至りました。タイミングですね。本当に。」
なぜ「おしゃべり禁止」?
「本を読むのが子どもの頃から好きでした。東京にいるときはよくブックカフェや喫茶店に行って本を読んでいたんです。
上越市に移住してきたときに、飲食店でおしゃべりをする人がすごく多いのにギャップを感じました。東京にいたときは、ひとりで飲食店に入ることって一般的だと思っていたんですよね。だからカフェに入ってもしゃべっている声がすごく気になってしまって。 外で本を読めないのが悲しかったんです。
もちろんおしゃべりできるお店も楽しいけれど、1個くらいしゃべれないお店があってもいいのかなって。そういうお店に行きたい人もいるんじゃないかなと思ったんです。」
上越市に移住してきたときに、飲食店でおしゃべりをする人がすごく多いのにギャップを感じました。東京にいたときは、ひとりで飲食店に入ることって一般的だと思っていたんですよね。だからカフェに入ってもしゃべっている声がすごく気になってしまって。 外で本を読めないのが悲しかったんです。
もちろんおしゃべりできるお店も楽しいけれど、1個くらいしゃべれないお店があってもいいのかなって。そういうお店に行きたい人もいるんじゃないかなと思ったんです。」
誰でもない自分になれる場所
「なにか食べながら読みたいけどカフェだとガヤガヤしてる、家だと子どもがいて『お母さん』という自分にならなきゃいけない。仕事をしていれば『会社員』にもならなきゃいけない。
『誰でもない自分になれる場所』がないじゃないですか。自分ひとりでのんびりできるサードプレイス的な場所は必要だなと思ってます。
ひとりになってゆっくり深呼吸できる場所を求めている人に来てほしいですね。
もちろん誰かと一緒にいて、ワイワイおいしいねって言うのも楽しいけど、そうじゃない時間も大事にしてほしいなと思います。 」
『誰でもない自分になれる場所』がないじゃないですか。自分ひとりでのんびりできるサードプレイス的な場所は必要だなと思ってます。
ひとりになってゆっくり深呼吸できる場所を求めている人に来てほしいですね。
もちろん誰かと一緒にいて、ワイワイおいしいねって言うのも楽しいけど、そうじゃない時間も大事にしてほしいなと思います。 」
昨年の夏にオープンしてから、「ひとりになりたい人たち」に愛されているこのお店。
「以前、ある女性の方が来てくださって、帰り際にレジでこう話してくれたんです。
『今夏休みで子どもが2人、毎日家にずっといて。本当にしんどくて、今日夫に子どもを見てもらって、このお店に来たんです。ひとりになることができて、すごく楽しかったし、嬉しかったです。』
私もすごく嬉しくなって『あぁそういう使い方をしてくれるのっていいな』と思いましたね。 」
「以前、ある女性の方が来てくださって、帰り際にレジでこう話してくれたんです。
『今夏休みで子どもが2人、毎日家にずっといて。本当にしんどくて、今日夫に子どもを見てもらって、このお店に来たんです。ひとりになることができて、すごく楽しかったし、嬉しかったです。』
私もすごく嬉しくなって『あぁそういう使い方をしてくれるのっていいな』と思いましたね。 」
読書しなくてもいい。ひとりの時間を大切にして。
お店に置いてある本は基本的に「すぐ読める」「ぱっとめくったページだけ読んでもわかる」本を宮本さんがセレクト。
エッセイや絵本、画集や漫画が多い。
普段本を読まない方でも、手に取りやすいラインナップになっています。
「お店の名前は『読書喫茶』なんですけど、私は別にここで本を読まなくてもいいと思ってるんです。私は本が好きだから置いておくけれど。よかったら読んでねくらいの感じ。 編み物をしてるお客さんとか、絵を描いたり漫画を描いてるお客さん、パソコンを持ってきて仕事しているお客さんもいます。
本は読まなくてもいいので、ひとりで、ふたりで、思い思いの過ごし方をしてもらえればいいなと思ってます。ずっとスマホ見ている人もいるし、プリンだけ食べに来る人もいます。私はそれでいいと思ってます。」
普段本を読まない方でも、手に取りやすいラインナップになっています。
「お店の名前は『読書喫茶』なんですけど、私は別にここで本を読まなくてもいいと思ってるんです。私は本が好きだから置いておくけれど。よかったら読んでねくらいの感じ。 編み物をしてるお客さんとか、絵を描いたり漫画を描いてるお客さん、パソコンを持ってきて仕事しているお客さんもいます。
本は読まなくてもいいので、ひとりで、ふたりで、思い思いの過ごし方をしてもらえればいいなと思ってます。ずっとスマホ見ている人もいるし、プリンだけ食べに来る人もいます。私はそれでいいと思ってます。」
ひとりになれる場所。それはどこにでもあるようで、実はなかなかないもの。
「読書喫茶ヒミツヤサン」でどう過ごすかはあなた次第。
ひとりゆっくり過ごす旅の一幕にぜひ訪れてみてください。
「読書喫茶ヒミツヤサン」でどう過ごすかはあなた次第。
ひとりゆっくり過ごす旅の一幕にぜひ訪れてみてください。
読書喫茶ヒミツヤサン
住所:新潟県上越市西城町2-3-1
定休日:水.木
営業時間:11:00〜18:00(ラストオーダー17:30)
駐車場:あり
問い合わせ:リンク先のインスタグラムのDMから
※店内私語不可 1グループ2名迄
※予約不可
※おしゃべり解禁日あり。インスタの営業カレンダーをチェック。
この記事を書いた人
千葉県出身。新潟県に移住して10年。雪国の暮らしの知恵が好きで、地域のじいちゃんばあちゃんから教わったことを日々研究中。古民家で夫、子どもと田舎暮らしを楽しみながら、フリーでライターやインスタ集客をやっています。
https://note.com/emiko_writer