にいがた観光ファンクラブ「Niicle(にーくる)」を使って「きものの町」で観光とお買い物/十日町市


2023年04月13日 2904ビュー
Niicleは「にいがた観光ファンクラブ」。加入(無料)すると、ファン会員だけの特典を受けられます。その他にも、ファン会員のみ期間限定で参加できるキャンペーンが実施されたり、最新の観光情報やイベント情報を入手できます。まだ加入していない方は、ぜひご登録ください!
Niicle協力施設一覧で、エリアを「湯沢・魚沼エリア」に選択して探してみます。今回は、十日町市の施設を選んで、訪れてみることにしました。十日町市は新潟県南部と長野県の県境に位置し、5つのエリア(十日町、川西、中里、松代、松之山)があります。今回訪問する施設は、十日町エリアになります。十日町エリアでは、雪深く厳しい冬期間の副業として織物が盛んになり、現在では京都に次ぐきものの総合産地として知られるようになりました。

まず最初に訪れたのは「きもの絵巻館」

十日町市を「きもののにおいのする街に」として生まれたのが「きもの絵巻館」。振袖をはじめ、十日町明石ちぢみ・訪問着など多数、取り揃えられています。
建物に隣接した駐車場に車を停めて、中に入ります。
まずは会員特典の「和装小物プレゼント」を受け取るために、二次元バーコードを探します。
ありました。二次元バーコードをリーダーで読み取ると、Niicleホームページが立ち上がります。
「きもの絵巻館へようこそ!」と表示され、その下に「利用できる特典:和装小物プレゼント」とありました。クーポンを使ったあとで、アンケートに答えて送信します。
「きもの絵巻館」は1階で各種和装小物などを販売しています。スマホに表示された「クーポンを使う」のボタンを押して、店員さんに見せると「この中からお好きな物を1点どうぞ」とカゴを出されました。「えっ、どれでもひとついただいていいんですか・・・!?」
わあ、かわいい!これにします!ネコがいる「両面ガーゼてぬぐい」。こんなに良い物を、いただいちゃっていいのかしら。うれしい。(プレゼント品のラインナップは、写真とは変更になることがありますので、ご了承ください。)
ちょうど家族へのプレゼントが欲しいと思っていたので、買い物していきます。華やかな品揃え。
ポーチにしました。あと、親指が分かれている靴下。
レジでお会計します。ポーチ1,100円、靴下418円(消費税込)。クレジットカードやPayPayなどのキャッシュレス決済が使用できます。
「きもの絵巻館」の紙袋に入れてもらいました。
帯紐などの小物類も揃っています。
「国宝 火焔型土器 No.1 ネクタイ」。説明文には「火焔型土器は十日町市笹山遺跡から出土した約5,000年前の縄文時代中期の土器。縄文式土器としては国内初で唯一の国宝指定を受け、”縄文雪炎(ゆきほむら)””ナンバーワン”などの愛称で親しまれています」と書かれています。
熟練した職人による伝統的な手捺染の技で染め、金箔加工を施してあるそうです。
こちらは「七代目 吉澤与市」が「染」と「織」の技術の粋を極め、時代のトレンドを反映して創作した工芸アート、「与市クラフト」です。
2階にある展示大広間「桐壺」と和室「若紫」を見学しました。
展示大広間「桐壺」。十日町市の工場で製作した商品を中心に多数のきものや帯を販売しています。
「十日町明石ちぢみ」は、戦争中の統制経済を経て、戦後十日町においても生産数がほとんどない時期がありましたが、吉澤織物が限定復刻。「きもの絵巻館」では、縮布の前掛地を生産していた五代目吉澤与市以来の100年以上の伝統の技を駆使した伝統的工芸品「十日町明石ちぢみ」や生地を用いた扇子・マスクなど販売しています。
和室「若紫」には振袖がたくさん並べてありました。「東京のデパートよりも、お求めしやすいと、遠方から来られる方も多いんですよ。」と店員さん。

「二十歳のつどい(旧成人式)」で着るために振袖を用意する時期は、にぎやかになるそうです。一生に一度の記念として、十日町へ振袖を買いに来たら、それも一生に一度の思い出になりそうです。本人にとってはもちろん、親御さんにとっても忘れられない旅行になることでしょう。
 
きもの絵巻館

きもの絵巻館

【所在地】〒948-0051新潟県十日町市寿町3-2-15
【電話番号】025-757-9529
【開館時間】午前9:30~午後6:00
【休館日】毎週月曜日(祝日は営業。年末年始を除く。)

系列の施設である「おとぎの国美術館」も見学

「きもの絵巻館」より約200メートル、徒歩で約2分の場所に「おとぎの国美術館」があります。こちらの建物の3階が美術館で、1階と2階は工場になっています(美術館・工場見学は要予約)。
「源氏物語」「百人一首」「わらべの詩」「森のどうぶつたち」など紙ねんど人形、約2,000体以上のギャラリーです。手の温もりをもつ紙ねんどから創作されるファンタジーの世界を楽しめます。
展示の人形が来ている着物も、さすがに素敵です。絞り染めで赤い線が表現されています。
おとぎの国 美術館

おとぎの国 美術館

【所在地】〒948-0061新潟県十日町市昭和町1丁目8番地5 吉澤織物株式会社 吉彩館2号館3F
【電話番号】025-752-4530(吉澤織物株式会社 昭和町工場)
【開館時間】事前にお電話にて連絡ください。
【入館料】大人500円、小・中学生300円

次に訪れたのは「道の駅クロステン十日町」

「道の駅クロステン十日町」内にある「越後妻有おみやげ館」は、十日町地域最大のお土産即売スペースです。「越後妻有里山現代美術館MonET(モネ)」と日帰り温泉「キナーレ・明石の湯」のとなりの建物です。
店内に入ると高い天井から釣り下がっている「つるし雛」が目を引きます。「幸せを呼ぶ傘つるし雛」。
Niicle会員特典は「生乳ソフトクリーム100円引き」。早速、QRコードを探すと、ありました。
「利用できる特典:魅惑の生乳ソフトクリーム100円引き♪」と表示されました。カウンターへ持っていき、「クーポンを使う」のボタンを押した画面を案内の方に見せて、100円割引券をもらいました。
受付から売り場へ戻り、喫茶コーナーへ向かいます。えーと、ソフトクリーム・・・
生乳ソフトクリーム360円が、100円引きで260円になります。「はちみつソフト」もいいな~と思いましたが、いま割引券を使いたいので次回に。
冷たいものを食べるときには、熱い飲み物がほしくなるので、ホットコーヒー・・・と思いましたが、「神目箒(かみめぼうき)茶」にしてみました。乾燥したホーリーバジルの茶葉を焙煎してあるそうで、とても美味しかったです。店内でも販売(大1,480円、小500円)していたので、後になってお土産も買ってくればよかったなあと思いました。次に十日町へ行くときには買ってこよう。
店内にはイートインスペースがありました。パンフレットを眺めながら、一休みできます。
ソフトクリーム!おいしそう!
つめたいソフトクリームを食べ、熱い神目箒茶を飲んでリフレッシュ。おいしい~、元気が出る。さて、一息ついたところでお土産を買いに行きます。
旬の「雪下人参」が販売されていました。生で食べても、いや、生で食べると風味が良く、甘くて美味しいのです。私は薄くスライスしてマヨネーズをつけて食べます。十日町市のとなり、津南町の名産品。
雪下人参の横に、人参ジュースやトマトジュースが並んでいたのですが、その中に「雪国マンゴー×雪国にんじん」ジュースがありました。新商品でしょうか、はじめて知りました。お値段は、消費税込みで330円。早速、買い物カゴへ。
やっぱり、十日町といえば、お蕎麦ですかね~♪
そばいなり・・・?
「ふっくらジューシーお揚げの中に、十日町名物の布海苔そばが詰まっています」。おいしそう。お値段は、消費税込みで1パック3個入り400円。買い物カゴへ。
「たらの芽」も販売されていました。雪解けがすすむと山菜の季節になりますね。
店内で買い物していた女性に「十日町の方って、クロステンで何を買うんですか?」と聞いてみると「東京の友人に、ふきのとう羊羹を買う」と言っていたので、早速、探してみました。
ありました、「ふきのとう羊羹」。
小分けにしたものも売っていました。6個入りで、消費税込み380円。買い物カゴへ。
道の駅クロステン十日町「越後妻有 おみやげ館」

道の駅クロステン十日町「越後妻有 おみやげ館」

【所在地】〒948-0003 新潟県十日町市本町六の一丁目71番地26 クロステン1F
【電話番号】025-757-2323
【営業時間】9:00~18:00(冬期間11月〜3月は17:30まで)
【定休日】 毎月第2水曜(8月は無休、12/31は休館)

次は、十日町市博物館「TOPPAKU」へ

2020年に移転オープンした「十日町市博物館」。リニューアルして、愛称が「TOPPAKU(とっぱく)」となりました。国宝・火焔型土器を展示する施設であり、縄文時代の展示のほか、古代から現代までの織物の生産工程や歴史を学ぶ展示もあります。
入館すると、受付があり、その脇に券売機があります。まずは入館券を購入します。常設展が一般500円です。
受付に入館券を出すと、手元にNiicleの二次元バーコードが置いてあるのに気づきました。
会員特典は「ポストカードのプレゼント」です。2種類あり「どちらにしますか?」と聞かれ・・・
こちらにします!「きものの町」ですからね!
エントランスホールから「十日町プロローグ」というフロアに入り、右手に「縄文時代と火焔型土器のクニ」の展示室があります。国宝・笹山遺跡火焔型土器群を含む館所蔵の土器を展示しています。
写真の右手に「国宝展示室」があります。博物館内は原則、三脚とフラッシュを使用しなければ、写真OKなのだそうです。よーし、早速!と撮影しようとしたのですが、先客がいまして、少し待ったのですがその方も撮影をしていて、また次の人が来てまた撮影をしていて・・・。みんなじっくり撮影していきます。さすが国宝。写真はありませんが、皆さま、実際に訪れて、ぜひ本物をご覧くださいませ。
市内出土の遺物が展示され、縄文人の衣食住について解説されています。大きなモニターの前に立つと、自分が縄文人の衣服を着たように映り、面白いです。
「十日町プロローグ」のフロアに戻り、今度は左手の「織物の歴史」と「雪と信濃川」の展示室へ向かいます。
十日町市における、古代から現代までの織物の歴史が紹介されています。重要有形民俗文化財「越後縮の紡織用具」を中心に、近世の越後縮をはじめ、近代の明石ちぢみから現代の着物までを展示。
舟運や水害、水力発電など信濃川と人々の関わりが解説されているほか、積雪期用具などが展示されています。それから見応えがあるのが、市内の民家が移設され、雪国特有の暮らしぶりが再現されたコーナー。
コタツに入っている祖母の脇には、つぐらに入れられた赤ちゃんがいます。リニューアルされる前の博物館にもマネキンがいたのですが、子どもの頃にそれを見たら怖くて怖くて・・・。今は、照明が明るいからか、大人になったからか、なんであんなに怖かったんだろうと不思議になります。
土間での作業風景の再現。ワラ細工の品々が、見やすく吊るされて展示されています。

民具の展示は、近代的な施設内なら湿気や風、日光などによる劣化が少ないと思われますし、古民家の移設は、屋根のふきかえや雪下ろしといった苦労もないので、長く残っていくのではないでしょうか。まだわずかに現代でも、里山にある古民家を見ることはできますが、もう100年、200年と経ったら全く見られなくなるかもしれません。ワラ細工品も、いま、100年前の物を見られても、これから100年後には残っていないかもしれません。

昔の道具などが、これからいつまで残っていくのかは分かりませんが、いま現在、誰でもいつでも見られる機会があるというのは、実は貴重なことであり、すばらしいことなのでないかと思いました。

ミュージアムショップも充実しています

縄文土器の手ぬぐい、縄文カレンダー、土偶のマスコット。写真には写り切りませんでしたが、土器のスタンプやストラップなど小さなものから、パーカーやトートバック、Tシャツまで様々な品物が並んでいました。マニアックな品揃えが見られるのも、博物館での楽しみのひとつですよね。

実は私、こちらの博物館にはリニューアルされてから何度も来ていました(もちろんリニューアル前の古い博物館にも)。家族や友人と一緒に来たり、東京の友人が遊びに来たときに連れてきたり。国宝の火焔型土器をいつでも見られるなんて、すごいことですよね!雪国の暮らしと歴史が分かるのもすばらしく、郷土愛が深まります。このような施設があることは、地域の誇りだと思います。
十日町市博物館「TOPPAKU」

十日町市博物館「TOPPAKU」

【所在地】〒948-0072 新潟県十日町市西本町一丁目448番地9
【電話番号】025-757-5531
【開館時間】9:00 ~ 17:00 (入館は16:30まで)
【休館日】毎週月曜日(月曜日が祝・休日の場合は翌平日)、12月28日~1月3日
【入館料】大人500円、中学生以下は無料

Niicleを使ってみて・・・

「会員特典を使ってみよう!」と、協力施設一覧を検索して、どういうルートで回ったら楽しいかな?と考えるのが、とても楽しかったです。業種とエリアで選択できるので、検索しやすいと思いました。

なんと会員数は13万人を突破したとのこと。これからまた協力施設が増えたり、キャンペーンが開催されることを期待します。まだ入会していない皆さまも、登録無料ですので、ぜひご入会くださいませ。
この記事を書いた人
シバゴー

南魚沼市在住。趣味は写真撮影と読書で、本で調べた所へ行って写真を撮ることをライフワークとしています。神社彫刻が好きで、幕末の彫刻家・石川雲蝶と小林源太郎、「雲蝶のストーカー」を公言する中島すい子さんのファン。地域の郷土史研究家・細矢菊治さんや、地元を撮影した写真家・中俣正義さん、高橋藤雄さんのファンでもあります。